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なぜ「お客様の話」は聞けるのに「部下の話」は聞けないのか?

6/1(木) 13:50配信

コーチ・エィ

ある金融会社の営業部長から、相談を受けたことがあります。

コーチングを学んでいるが、なかなか板につかない。
なぜ、自分がやってきたような営業を部下はできないのか。
どうしてもイラつきが顔に出てしまう。
パフォーマンスが上がらない部下をどうしても頭ごなしに怒ってしまう。
結果、部下は萎縮するばかりで、決して成績はよくならない。
どうしたらいいか、と。

「部下には、なんか、やりにくいんですよね。」

この部長さんだけでなく、営業で部長レベルの役職に就いている人は、大抵の場合、一営業マンとして活躍した経験をおもちです。営業マンとして優秀であったからこそ、昇進した。

「カタログ営業」で、商品を見せてゴリ押しすれば売れるような時代ではありません。何を売るにも、まずは顧客の話をしっかり聞き、質問を投げかけ、ニーズを掴まなければ、売ることはできません。

ということは、「営業部長」には、コーチングのベースとなる、聞く力や質問力は、すでに備わっているということになります。

ところが、顧客にはできることが、部下が相手となると全くできなくなる。

なぜでしょうか?

冒頭の部長に、お聞きしました。

「お客様に対してされてきたことをそのまま部下に応用するのは難しいのですか?」

部長は、言いました。

「部下には、なんか、やりにくいんですよね。」

この「やりにくい」というのは、どういうことでしょうか?

「やりにくい」の正体とは?

人は、相手や場に合わせて、いわゆる自分の「キャラ」を無意識に設定しています。

対顧客用の「キャラ」
対上司用の「キャラ」
対部下用の「キャラ」
社内会議での「キャラ」
株主総会での「キャラ」

「キャラ」というと言葉は軽いかもしれませんが、誰もが、相手に応じて「キャラ」を使い分け、演じ分けている。

目の前の相手に対してどう振舞うべきか、都度、その対応を考えるのは大変です。ですから、通常は、相手に合わせた「キャラ」が自動設定され、対応もそれに応じて自動的にアウトプットされる。

実際の日常では、「さあ“キャラ“を設定するぞ!」と意識的・意図的にスイッチを入れるのではなく、目の前に人が来れば、「その人に合わせた“キャラ“」のスイッチが自動的に入る。

問題は、一度、何らかの「キャラ」のスイッチが入ってしまうと、以降「その人に合わせたキャラ」に適さない行動は選択されにくいということです。

部下に対して、「強く振舞う上司」という「キャラ」のスイッチがオンになると、その「キャラ」が「相手の話をじっくり聞く」という行動を選択するのは難しくなります。逆に「話を聞く優しい上司」というキャラスイッチがオンになっていると、部下に「厳しいフィードバックをする」のは難しいでしょう。

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最終更新:6/1(木) 13:50
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