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<目撃>生きたヘビをするすると吐き戻すヘビ

6/1(木) 7:21配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

ヘビに飲まれたヘビ、九死に一生を得る

 緑の葉の陰でじっとしているその大きなヘビの口からは「何か」がはみ出ていた。米テキサス州の道端でこのヘビを見つけたレイノルズ夫妻は、ほどなく驚きの光景を目撃する。

【動画】生きたヘビをするすると吐き戻すヘビ

 夫のクリストファー・レイノルズ氏が動画撮影を始めてしばらくすると、ヘビはなんと自分と同じくらいの大きさのヘビをするすると吐き戻し始めた。さらに驚いたことに、ヘビに飲み込まれていたヘビはまだ生きていた。

 黒いヘビはおそらく人間がそばに来たことに怯え、食事をあきらめて退散したのではないかとレイノルズ氏はみる。あやうく餌になるところだったヘビにとっては、「宝くじに当たったくらい、最高にツイてる日」だったと氏は述べている。

 動画に映っているヘビの種類は特定されていないが、ヘビのこうした行動が撮影されたのはこれが初めてではない。2017年1月には、オーストラリアの住宅の中庭で、世界で最も恐ろしい毒ヘビの1種であるコブラモドキが、カーペットニシキヘビを丸のみにしているところを住人の女性が見つけている。インドでは、ニシキヘビが食べたばかりのウシ科動物アンテロープを吐き戻す様子が目撃されたこともある。

 自分がそばにいたせいでヘビが食事を吐き戻したのではないかというレイノルズ氏の意見は、あながち間違ってはいないだろう。米フロリダ自然史博物館のコレクションマネージャーで爬虫両生類学者のケネス・クリスコ氏は2016年、インドのアンテロープの動画に関するコメントで、ヘビは身を守るために獲物を吐き出すことがあると述べている。

 ヘビは獲物を噛まずに飲み込むため、食事を消化するのに時間を要する。体が普段よりも大きく膨らんで重くなっている間は、素早く逃げることができない場合もある。

「ヘビを飼っている人ならご存知でしょうが、食事の後はヘビをそっとしておかなければなりません。さもなければ、吐いてしまうかもしれませんから」とクリスコ氏は述べている。

 あの動画が撮影された場所は、ヒューストンから240キロほど離れたニュートンで、レイノルズ氏は母親の家を訪ねた帰り道にヘビを見つけ、妻の勧めで動画を撮ることにしたそうだ。

文=Christina Nunez/訳=北村京子

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