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【国際プロレス伝】アントニオ猪木が一度だけアニマル浜口を褒めたこと

6/1(木) 11:43配信

webスポルティーバ

【第10回】アニマル浜口が語る「国際プロレスとはなんだ?」

 ラッシャー木村をリーダーとする国際軍団と、アントニオ猪木率いる巨大帝国・新日本プロレスとの抗争は1年以上にも及んだ。軍団の切り込み隊長・アニマル浜口を突き動かしていた原動力は、「新日にナメられちゃいけない」という想いだったという。そして、敵の総大将・アントニオ猪木は、そんなアニマル浜口をずっと見ていた。

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◆国際プロレスのエース・ラッシャー木村(5)

 国際軍団と新日本プロレスの抗争は、その後ますます激化した。先鋭化した切り込み隊長・アニマル浜口が「俺たちは正々堂々と戦いたい! 国際プロレスの灯(ともしび)は絶対に消さない!」と叫んだのに対し、アントニオ猪木が「3人まとめて来い! 国際の灯なんか全部消してやる!」と応酬したことをキッカケに、「猪木vs.木村・寺西勇・浜口」の1対3変則タッグマッチ――国際軍団にとっては、これ以上ない屈辱的な試合が執り行なわれることとなった。

 ルールは時間無制限。通常のタッグマッチと同様に、選手交代は可。猪木はひとりずつ3本取らなければ勝ちとならず、国際軍団は誰かひとりが猪木から1本取れば勝ち。

 1982年11月4日、蔵前国技館で行なわれた試合は、寺西が腕ひしぎ逆十字でギブアップ、浜口もピンフォールを奪われたが、最後に木村が猪木をリングアウトに追い込み国際軍団が勝利した。翌1983年2月7日も同じく蔵前国技館で1対3の変則タッグマッチが行なわれ、木村、寺西が敗れた後、猪木が浜口を場外フェンスの外に出してしまい、当時の新日本ルール「フェンスアウト」により浜口の反則勝ちで国際軍団の2連勝となった。

 悪役に徹し、「はぐれ軍団」「崖っぷち軍団」などと揶揄(やゆ)されながらも、巨大帝国・新日本プロレスに挑んだ木村、寺西、浜口。国際軍団の戦いはこうして1年以上に及び、30年以上経った今も、彼らの心意気はプロレスファンの間で熱く語り継がれている。

「重厚なファイトをするラッシャー木村さんが大将としてドンと構え、アニマル浜口がチョロチョロしながら吠えて突っかかっていく切り込み隊長。そして、寺西勇さんが華麗なレスリングで締めるという”三者三様”の役割を果たしながら、僕が言うのも何ですが、3人ともよくがんばりました。新日ファンだけでなく、日本中すべてのプロレスファンを沸かせ、熱狂させた。それだけは、僕たちは自信を持って言えますよ。

 やっぱり、木村さんがリーダーだったのがよかったんでしょうね。妙に機転が利く器用な人だったら、猪木さんがジェラシーを感じたかも。『ラッシャー木村がもう少し強いリーダーシップを発揮していたら、国際プロレスは崩壊しなかった』なんて、わかったようなことを言う人がいますが、僕は絶対にそうは思わない。リーダーが、エースが木村さんだから、よかったんです。それは国際プロレスでも、国際軍団でも。

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