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ユーチューバー斡旋業者ら、ビジネスのピボットに勤しむ:「斡旋だけではビッグになれない」

6/2(金) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

発足から6年、最大級のYouTubeマルチチャンネルネットワーク(MCN)となったフルスクリーン(Fullscreen)だが、もはやMCNと呼ばれたくはないようだ。

フルスクリーンメディアの創設者でCEOを務めるジョージ・ストロンポロス氏は、「MCNという言葉では、我々のビジネス全体を言い表せない。クリエイティブな才能を発掘し、育成し、成長させ、提携し、マネタイズするのが我々の仕事だ。それらをどう実現するかが腕の見せ所だ」という。

ほかのMCN企業からも、同じような意見が多く聞かれる。この業界は、広範囲で多面的な組織構造の改革の真っただ中にあり、一時は大いにもてはやされた企業も、持続可能で多角的な動画ビジネスモデルの確立に向けて模索している。消費者にも名前が知られるようなメディアブランドを発足させる企業もあれば、昔ながらのハリウッドスタジオモデルに力を注ぎ、増加の一途をたどるデジタル配信サービス向けに映像制作をする企業もある(両方に手を出す企業もある)。いずれにしても根本的な考えは同じだ。生き残るためMCNには進化が必要なのだ。

ライバルはNetflix

現在、フルスクリーンメディアの従業員は850人。このうち、約300人は2015年に買収したテキサス州オースティンにあるデジタルスタジオ、ルースターティース(Rooster Teeth)の元従業員だ。フルスクリーンメディアの主要事業は、以下の3部門に大別される。MCN事業のほか、ライブイベントやツアーも運営する「フルスクリーン・クリエイター(Fullscreen Creator)」、インフルエンサーマーケティングやソーシャルアセット創出、動画配信および有料メディア事業を手がける「フルスクリーン・ブランドワークス(Fullscreen Brandworks)」、そして同社でもっとも新しく、もっとも野心的な部門といえる「フルスクリーン・エンターテインメント(Fullscreen Entertainment)」だ。

このフルスクリーン・エンターテインメントのもと、同社はティーンエージャーや若いミレニアル世代に向けたブランドを確立しようとしている。昨年、同社は広告なしのサブスクリプション型動画ストリーミングアプリをリリースし、月額6ドル(約600円)で、計2500時間以上のコンテンツを見放題のサービスを開始した。その内容はオリジナルシリーズのほか、放映権を取得した映画やテレビ番組だ。

トップタレントが司会を務める10番組ほどのトークショーに加え、フルスクリーンは主力となる新作シリーズや映画を月に4~5本リリースしている。同社は、将来的に番組予算の比重を外部ライブラリーの放映権購入からオリジナルコンテンツ中心に移す予定だ。これは、Netflixがオリジナル番組や映画を増やしてストリーミングビジネスを発展させたのと共通している。フルスクリーンがいま重点をおくのはアプリ開発で、ストロンポロス氏によれば、これまでのところ登録ユーザー数は目標どおりに増加しているという。

お手本はフルスクリーン内部にすでにある。ルースターティースのサプスクリプション型ストリーミングアプリには、限定コンテンツや、イベント、グッズなどの特典を目当てに、現在20万人以上が有料登録している。ルースターティースは、デジタルスタジオの成功のおかげで、いまではオリジナルの番組や映画をYouTube RedやNetflixなどバイヤープラットフォームに対して販売もしている。

「ルースターティースは登録者コミュニティの創出に成功し、それによって番組をプラットフォーム外で販売し、ブランドを確立し、売上を伸ばし、それをコンテンツ制作に投資するという好循環を生み出した」と、ストロンポロス氏は語る。

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