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人生の大先輩へのラブレター[菅原佳己] [おとなスタイル]

6/2(金) 9:00配信

講談社 JOSEISHI.NET

細いのにしなやかで折れない柳の木のような強さと美しさを持っている―。
明治の終わりから、大正、昭和の初めに生まれた女性たちが、ひときわ輝いて見えるのはなぜだろうか。
シスターの渡辺和子、元首相・三木武夫夫人の三木睦子、作家の瀬戸内寂聴、元『暮しの手帖社』社主の大橋鎭子ら『日本女性の底力』(白江亜古著・講談社+α文庫)に登場する27人の女たちは、心折れるようなことがあっても何度でも起ち上がって、前へ進もうとする。
インタビューには、彼女たちの心身からにじみ出た宝物のような言葉がぎっしりと詰まっている。

勇気、考えること、凛とした生き方、それらはどこから来るのか。
彼女たちの言葉を受け取ると、後世に生まれた私たちは、なぜこんなにも励まされるのか。本の読み手となった、“今を生きる”女たちに聞いてみた。

Q1.『日本女性の底力』で、印象深かった方はどなたでしょう? 心に残ったエピソードや言葉を教えてください。

朝倉摂さん「やりたいことがわからない、それは自分の努力が足りないね」―10年前の私なら反発していたかもしれないが、51歳の今は朝倉さんの言っていることが理解できます。佐藤初女さんの、おむすびと味噌汁。私も、人の心を開かせるようなおむすびと味噌汁を作りたいなぁと憧れます。

暉峻淑子さん「人間が持っている何万という対応能力を活かして、いろんな経験をして、“ 全体を生きる”ことが生活者として生きること」―おっしゃっていることがめちゃくちゃ理解できるけれど、実際には全然全体に生きてない自分が悲しい。日本人の自己肯定感が低いのは、こんなところにも原因が?

関民さん「いっぺんに完成形を目指そうとしないで、最初はささやかでも、少しずつ成長していくように努力すればいいんじゃないかな。今の若い人は全部用意してからじゃないとと思うみたいだけれど。だから、いつまでも始められないということもありますよ」―その通りなんです。始めると始めないは、天と地ほどの差があるのだから、とにかく失敗してでも始めてみることが大切なんだなぁと、身をもって実感。

相磯まつ江さん「敗戦で最大の得をしたのは女性です」―他の方々のお話には「戦争で大変な苦労をした」という強いメッセージが込められていたので、この見方は衝撃でした。確かにあのまま戦争に勝っていたら、いまだに女性の自由はなかったでしょう。

渡辺和子さん「愛は長さではない。深さなんです」―私、子供を41歳で産んでいるので、例えば20歳で産んでる人よりも、子供と一緒に居られる時間が20年も短いんですよね。そのことに、一人でいつも焦っていて、空回り気味なんですが、この言葉を聞いて、ちょっと救われた気持ちです。ありがとうございます。

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