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『冴えない彼女の育てかた♭』8話 加藤恵のメインヒロイン力が凄まじい。そしてタイトルの伏線回収に成功

6/2(金) 20:03配信

おたぽる

──次回予告の様子がおかしいです。いつものキャラクターの掛け合いではなく、安芸倫也(あき ともや/演:松岡禎丞)と加藤恵(かとう めぐみ/演:安野希世乃)の中の人トーク。つまり今週、英梨々も詩羽先輩も出てきません。それほど異例の事態が8話では起こってます。かーずSPの『冴えない彼女の育てかた♭』(フジテレビ系)全話レビュー。はたして恵の機嫌は直るのでしょうか。


■#8 フラグを折らなかった彼女

 今週はずっと恵のターン。感情の揺れにしたがって、フラットな恵の態度も表情もコロコロ変わります。結論から言うと、圧倒的なヒロイン力を見せてくれました。

 口をきいてくれない恵を、やっとのことで連れ出した倫也。視聴覚室には澤村・スペンサー・英梨々(さわむら・スペンサー・えりり/演:大西沙織)や霞ヶ丘詩羽(かすみがおか うたは/演:茅野愛衣)先輩もの姿もなく、二人きりで奥の放送室を使うことに。恵が入った途端、後ろ手にドアをロック。

「あ、安芸くん……っ!」ってちょっと怯える表情。

 これは「blessing software」の次回作、鬼畜ゲーに決まりですかね! ビクビクした小動物っぽい態度が、めったに動じない恵にしては珍しい反応です。怯えた表情がちょっと嗜虐心を誘って、かなり萌える顔立ちだと思うんですけど。

 いつものように暑苦しく、次回作のプレゼンをする倫也。冷たい態度を崩さない恵。倫也が恵を説得するセリフは、原作よりも増えていて、このシーンがいかに重要なのかがわかります。追加されたのは、

「でも俺は加藤を、あの場所へ連れていけてない。みんなで力を合わせて辿り着いた先にある、心の底から嬉しくて、楽しくて、だから少しだけ寂しい、祭りのあと、だよ」

 文化祭の後片付けの時みたいな、高揚感と寂寥感が入り混じったあの気持ち、すっごく共感できます。

「俺と一緒に、このサークルを背負ってほしいんだよ!」

 頭を下げる倫也。恵が念押ししたのは、英梨々の心配。そこで倫也が「恵が俺のことを好きなんじゃないかな?」っていう疑問について、遠回しに探りを入れます。

「……………何言ってるの、安芸くん」

 恵の死んだ魚のような目。瞳のハイライトが消えて、ヤンデレみたいになってますよ。小説(7巻)でここを読んでいる時は、倫也が恥をかきそうで、共感性羞恥で悶えたんです。けどアニメの場合、恵の顔芸が面白すぎて大笑いしてしまいました。同じシーンでも感じ方が変わるというのは、原作付きアニメを追いかけている時の醍醐味ですね。

「もしかして恵は倫也のことを好きなのでは?」そう疑った時期もありました。けど完全に、恋ではなく友情であることが判明。ちょっと残念ですけど、英梨々と詩羽先輩に続いてとなると、往年の昼ドラも真っ青のドロドロになりそう。だから今はこの関係が心地よいです。


■恵の泣き顔も、怒った顔も

 勘違いをギャグっぽく流して、いい雰囲気を作った倫也。ようやく、去年末に恵をないがしろにしたことを謝罪できました。ここまでくるのが本当に長かったです。

「何を、何を、何を言ってるのか、なあ」

 口元を手で押さえて、上を見上げて、涙をこらえる恵。溢れる涙と感情が抑えきれずに後ろを向く恵。水滴が舞い、むせび泣き続ける恵。こんなに感情豊かに泣けるんだ、この子は……。ずっと英梨々と詩羽先輩に目が行きがちで、恵のことをわかっていなかった自分を叱りたい気分。もうここが最終回でいいんじゃないでしょうか……いや嘘、もっと見たいです。

「なに笑ってるのかなあ。それ、余計に怒れてきちゃうんだけどなあ!」

 背伸びしながら、顔をぐいっと近づける恵。怒りをぶつけている恵の顔もかなり可愛い。さっきから怯えた顔が良いとか、怒った顔が良いとか不謹慎な発言多いですね。でも、恵がここまで喜怒哀楽を見せてくれたことが嬉しいんです。
 ふだん表情に出ないからといっても、感じる気持ちがないわけじゃありません。むしろ積もり積もった想いの深さは強いです。『神のみぞ知るセカイ』の汐宮栞もそうでした。図書委員で、物静か。でも話したい言葉がたくさんあって、上手く口に出せなかった女の子。今回の恵も、溢れ出た情動が喜怒哀楽どれも愛おしく感じます。


■タイトルが劇中に出てくるのってたぎるよね

 Bパートは、デパートで買い出しする倫也と恵。替えの下着も購入して、泊まるの前提ですか。そうですか。こんな同棲シチュ、倫也じゃなくても誤解すること必至だと思うんですが。そして次回作のタイトルが、

『冴えない彼女の育てかた』

 ですよ!  
 こういう劇中にタイトルが出てくる粋な演出、大好物です!

『シュタインズ・ゲート』しかり、映画『ダークナイト』しかり、最高潮に盛り上がって心のなかでガッツポーズ案件です。語呂が似ていて『冴えカノ』の題名の元ネタでは? と勘ぐってしまうSF小説『たったひとつの冴えたやりかた』も、同様の仕掛けがありました。去年放送していたアニメ『響け!ユーフォニアム2』では、田中あすか先輩が父から受け継いだ曲のタイトルが途中で判明します。それで終わりかと思いきや、ラストシーンで曲の書かれたノートを後輩の黄前久美子に託すというダブル伏線。まんまと号泣させられました。

 でも加藤恵さん、このタイトルにブーたれてます。激おこです。

「今までさんざん『キャラが死んでいるとか言われてたけど、まさかタイトルにまでされるとは思わなかったよ!」

 湯船に浸かってる最中も、電話でくどくどくどくど。まだ引きずってます。詩羽先輩とは違う方向で、めんどくさい系女子だった恵。たとえ負の感情でも、ヒロインの新たな一面を見られるのがうれしいです。これこそギャルゲーっぽい。『冴えカノ』という物語そのものがギャルゲーフォーマットで作られている、メタ構造ならではの楽しみ方です。


■今週はフェチ描写お休みかと思ったら

 恵が湯船で説教中。俯瞰したアングルでは、背中から見える横乳やお尻のカーブが色っぽくて官能的。湯船の中が透過してて、恵の美麗なお腹とおへそがバッチリ。腰のくびれも滑らかな曲線を描いてます。
 布団に入っている時も、パイチラしながらのブ○ックサンダー(義理チョコ)手渡し。うつ伏せだから胸の谷間が強調されて、あられもないお姿になってます。そうか、恵はブラしないで寝る派なんですね。また一つ、メインヒロインの新たな一面を知ってしまいました。

(文/かーずSP)

最終更新:6/2(金) 20:03
おたぽる