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【Kazuquoママの銀座の夜話】領収書は体をあらわす

6/2(金) 19:30配信

@DIME

銀座六丁目のとあるビル。多くの名士が集まる会員制バー「銀座ルーム」で夜な夜な繰り広げられる人間模様から、男子と女子の二つの感性の間で感じた夜の戸惑いからひらめく助言とエールを綴ったエッセイです。

 ビジネスマンの皆さん。仕事上の飲食で領収書をきることも多いことと思います。もちろん、銀座ルームも例外ではありません。多くお客様が領収書をお切りになりますが、ただ、領収書のご依頼をうけたときに、「おやっ?」と思うことが多々あるのです。

 今宵もやってきた一人の男性客。30代後半、これからがサラリーマンとして這い上がれるか重要な季節を迎えた旬な殿方。1杯のビールでおしゃべりをたっぷりと約1時間。

だけど、そのおしゃべりの内容が問題。他人の否定からはじまり、自分のさりげないプチ自慢まで、一通りネガティブなお話しオンパレードパッケージ。まっ、殿方の愚痴に付き合うのも時には大切とは思いますが、この殿方みたいに毎回だと、周囲のお客様も決してよい気分ではありません。まっ、ひととおり話が終わるとお会計となるのですが、そこで「んっ?」と思う事があるのです。

「かずこママ、領収書もらえる?」

 あれ?仕事の話、何かしたかしら??今宵は会社の悪口、政権への不満、海外赴任時代の自慢話・・・。どんなに思い出しても仕事に役に立つような話をした覚えがないわ・・・。どなたかを接待した様子もないし。仕事にプラスになるような活動ではないのに領収書・・・。と思いながらも要望にお応えします。

 銀座ルームにいらっしゃる方の多くは、楽しくお酒を飲むので、隣り合わせたお客様をご紹介して、人脈を広げるお手伝いをしたり、人材教育の相談だったり、仕事の相談だったり、はたまた経理上の理由あると思いますので当然のごとく領収書をご用意しますが、「ここはプライベート」と絶対に領収書を受け取らず、公私をきちんと分けている方も多いように思います。

 が、しかし、こちらのサラリーマンの方はちょっと事情が違うようです。

「もちろんよ。お宛名は?」

「宛名はあけておいて。それから、日付も。」

 宛名だけではなく、日付まで・・・。それも毎回。せめて仕事の話や相談をあたしにしたなら、なんらかのリサーチ業務ということで納得もできるのだけど、どんなにひいき目に見ても仕事とは程遠い話ばかり。特にこちらのサラリーマンのお客様は、仕事、同僚、上司、後輩、取引先に至るまで、愚痴のネタは尽きることなく、愚痴の字引ができるのではないかと思うほど。

これだけの愚痴を聞いて差し上げたのだから、会社から感謝状をもらえないかしら??とふと思ってしまいます。もしかしたら、何かの理由で、銀座ルーム、もしくは、あたしに対する潜入調査かもしれないから、経費ではない!と一概に否定はできないのだけど。

まさか!自分の飲み代を適当な理由をつけて経費清算しているってことはないですよね。領収書の処理の仕方は、一歩間違えると刑法や民法に抵触する恐れがあるので、どうかご無事でと祈るばかり。

 会社外の活動にも自分の金を投資をして自分を磨く。自分の金をいかに使わず私服を肥やすかなんて小さなことを考えないで、たまには損をするかもしれないけれど、お金の使い方もしっかり訓練すると、未来のハッピーにつながるのよという思いを込めて私は彼に言いました。

「こんなに毎回領収書切って、ちゃんと処理できるの?領収書調べられたら、あいつ、おかまバーに入り浸ってる!ってゲイ疑惑で注目の的になるかも~。」と。

文/Kazuquo

@DIME編集部

最終更新:6/2(金) 19:30
@DIME

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