ここから本文です

高級ECファーフェッチ、実店舗のデジタル化ツールを提供:顧客データを店舗データとつなぐ

6/3(土) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

ラグジュアリーECモールを運営するファーフェッチ(Farfetch)は、ロンドンでのファーフェッチOSイベントで、リテール向けの新しいツールを発表した。リテールプラットフォーム「ストア・オブ・フューチャー(Store of the Future:未来の店舗)」は、ラグジュアリーブランドの店舗体験のデジタル化にフォーカスしている。

「ストア・オブ・フューチャー」は、提携しているブランドやブティックパートナーに、オンライン上の顧客データヒストリーと、実店舗への訪問データ分析を提供することで、店舗改善に活かせるツール。このプラットフォームを活用すれば、顧客の購買履歴、好みのブランドや閲覧行動といった情報をデータベースとして店舗が確認できる。それによって、販売員が実際の店舗内でのショッピング体験を、より顧客に適した形で提供できるのだ。

また、機能のひとつ、「コネクテッド・レール(Connected Rail)」では店舗内でのプロダクト認識機能を利用して、顧客がどんな商品を手に取り、試着し、棚に戻したか、といった動きをトラッキング。それによって、将来のおすすめ商品などをカスタマイズできるという。

それだけではない。さらに、在庫や再注文の管理をより効率的にできるようにデザインされている。また、オンラインで購入したものを店舗でピックアップしたり、返品することで、店舗に客足を集めることを狙っているのだ。「ストア・オブ・フューチャー」は現在ベータモードだが、ロンドンのブティック「ブラウンズ(Browns)」と「トム・ブラウン(Thom Browne)」のニューヨーク支店でローンチする予定だという。

「顧客認知」がとても重要

「ファーフェッチはほかにもさまざまなテクノロジーを試してきた。たとえば、『ストア・オブ・フューチャー』を通じて『コネクテッド(接続した/繋がった)ストア』における顧客体験がどんなものか、より深く理解できるようになった。顧客認知はこの分野において非常に重要だ」と語るのは、ファーフェッチの最高戦略責任者ステファニー・ファール氏だ。

2008年にジョゼ・ネヴェス氏によって創立されたファーフェッチは、独立系のブティックの在庫を集約し、小規模リテールのオンライン展開をサポートすることで売上を増加させてきた。ファーフェッチはサイトを通じて発生した売上から手数料を受け取るモデルで、彼ら自身は在庫を有しない。また、ラグジュアリーブランドも同プラットフォームに追加された。2015年には、「ファーフェッチ・ブラック&ホワイト」というテクノロジーソリューション機能を提供開始。これにより商品と顧客の関係をコントロールしつつ、ブランドのeコマースサイトの機能やロジスティックスを強化させる。

「ストア・オブ・フューチャー」はこの流れをさらに、店舗向けデジタルソリューションへと展開させていく予定だ。「ストア・オブ・フューチャー」という名目を謳ったプロダクトはファーフェッチがはじめてではない。デジタルに馴染みが深いリテールがバックエンドのデータベースを実際の店舗のために設立することだって、珍しくはない。コスバー(Cos Bar)、リフォーメーション(Reformation)、ティンバーランド(Timberland)といった小売ブランドは皆、トラフィックカウンターや顧客特定ツールといった店舗向けテクノロジーを活用して店舗でのショッピング体験を向上させている。

1/3ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。