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政治・地政学リスク後退で為替市場はリスクオンの状態に

6/5(月) 17:00配信

マネーポストWEB

 為替市場は、一進一退の状況が続いているが、今後の相場のトレンドはどうなるのか、為替のスペシャリストで酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表の酒匂隆雄氏が解説する。

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 2017年前半のドル円相場を、簡単に振り返っておきたい。年始に1ドル=117.42円でスタートし、当日に高値となる118.60円を付けた後、米国の長期金利の上昇が一服したことを受け、2月7日に111.59円までドルはじりじりと値を下げた。

 そして、米国株が好調な経済指標を背景として最高値を更新する中、ドルは3月10日に戻り高値115.50円を付けるものの、欧州の政治リスクや北朝鮮などの地政学的リスクを嫌気して、為替相場はリスクオフの状態となり、4月17日に安値108.13円を付けた。

 この安値からの反転のきっかけとなったのは、4月23日の仏大統領選挙の結果だ。

 事前の予想通り、中道派のマクロン氏と極右「国民戦線」のル・ペン氏が上位2名となり、決選投票がおこなわれることになった。この時点で、決選投票でマクロン氏が勝つことが確実視されたことで、懸念された政治リスクがなくなった。

 加えて、北朝鮮を巡る情勢も、金正恩政権が軍の創建記念日に核実験を見送ったことで緊迫の度合いが低下。為替市場はリスクオンの状態に転じ、一気に円安が進んだ格好となった。

 そこで、6月以降の展開であるが、基本的にはリスクオンの状態が続くのではないかと思っている。その理由は、当面、政治リスクと地政学リスクのピークを通過したと考えられることだ。

 2017年最大の政治リスク受け止められていた仏大統領選挙では、EU離脱反対派のマクロン氏が次期大統領と決まった。また、最大の地政学リスクである北朝鮮情勢も米朝の軍事衝突の可能性は徐々に後退しつつある。他にも政治および地政学リスクはあり、北朝鮮情勢も予断を許さないが、為替市場への影響力は弱まるだろう。

※マネーポスト2017年夏号

最終更新:6/5(月) 17:00
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