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【戦術考察】“アジア8強”の川崎を、横浜はいかにしてシャットアウトしたのか

6/5(月) 6:30配信

SOCCER DIGEST Web

下がり過ぎないリトリート戦術で、ソリッドな守備を構築。

[J1リーグ14節]横浜 2-0 川崎/6月4日/日産ス

 ポゼッションに勝る川崎を相手に、ボールを持たれる展開は想定内だった。だから「しっかりと守備から入る。無理に前から取りに行ってスペースを空けるよりは、自分たちは構えて、スペースを与えないことを意識した」(扇原)。
 
 もっとも、“ベタ引き”でもなかった。押し込まれても、ペナルティアーク付近で最終ラインを保ち、コンパクトな陣形を崩さない。「とにかくバイタル(エリア)に入れさせない。2ボランチを中に絞らせて」(中澤)、真ん中を固めた。
 
 それでも縦パスを入れられることもあったが、中盤が素早くプレスバックして挟み込んで、事なきを得る。ドリブルで運ばれても、「結局は、パスで落としてからのシュートとか。だから、そこで落とさせないようにというか、出所をしっかり押さえておけば」(金井)と、慌てずに対応した。
 
 攻めあぐねる川崎は、外にボールを動かして、サイドに突破口を求める。ただ、この展開は横浜からすればある意味、狙い通りでもあった。クロスを放り込まれても、高さでは自分たちに分があるからだ。
 
「(ある程度、クロスを上げられても)いいかなと思った。アーリークロス気味に入れられて、ニアに走り込まれるとやっかいだったけど、それもあまりなかった」(中澤)。
 
 事実、川崎の中村も「サイドの高い位置を取った時、単純にクロスを入れたりとか。もう少し相手が『おっ』と思うような攻めをしないと」と反省を口にしていた。
 
 下がり過ぎないリトリート戦術で、ソリッドな守備を構築。選手同士の距離感も良く、横に動かされても、全体で遅れずにスライドできているから、ボールサイドに近い選手は、自分の背後を気にせず、思い切って奪いに行ける。局面の勝負でも個々が粘りを見せ、「最後のところはみんな身体を張って」(金井)決定機を作らせない。
 
 とりわけ前半の45分間は、守備に関してはほぼパーフェクトだった。我慢強く守ってゼロで抑え、迎えた後半にH・ヴィエイラと富樫のゴールで勝負あり。
 
「狙いのカウンターも効いていたし、プラン通りにゲームを運べた」(扇原)
 
 堅守を伝統とする横浜らしい完勝劇だった。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
 
 
 

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最終更新:6/5(月) 7:26
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