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【大宮】プロ入り後初のアンカー起用。大山啓輔の新境地開拓は吉と出るか、凶と出るか

6/5(月) 22:17配信

SOCCER DIGEST Web

「真ん中のスペースを空け過ぎないことが大切」

[J1リーグ・14節]大宮 1-1 鳥栖/6月4日(日)/NACK
 
「ゲームコントロールしないと得点を奪えない」
 
 リーグ戦初陣となった伊藤彰新監督は、そう判断すると、4-1-4-1のアンカーに入っていた長谷川アーリアジャスールをハーフタイムでピッチから退かせた。
 
 代わりに投入されたのが、今季出場11試合目となる下部組織出身のゲームメーカー。約1か月前の5月7日に22歳になったばかりの大山啓輔だった。
 
 結果的に、この素早い選手交代は奏功する。大山は自身の両脇のスペースを上手く活用しながら最終ラインからボールを引き出し、パスを左右に散らし、相手の守備ブロックを翻弄した。
 
「攻撃時にできるだけラインを押し上げてセカンドボールを拾い、二次攻撃、三次攻撃につなげようと考えて入った」
 
 アンカーとしてはプロ入り後初挑戦だったと考えられない好パフォーマンス。「アカデミーではやったことがあり、頭で動き方を理解していた」とはいえ、随分と堂々としていた。
 
 そんな大山が意識していたのが「動き過ぎないこと」と「距離感」だ。特に前者は重要な要素であるように思う。2ボランチとは違い、最終ラインの前にいるのは自身だけ。そのため、「アンカー」という言葉通りの「錨」として振る舞うことが求められる。
 
「真ん中のスペースを空け過ぎないことが大切。周囲をよく見て、人を動かす。常にコーチングしなければいけないポジションなので、頭をより回転させるというか……。
 
 運動量などは4-4-2の2ボランチと大きく変わらないが、味方を動かさなきゃいけないので、より集中して的確な状況判断をしなければいけない」
 
 強靭なフィジカルも、抜群のスピードも、無尽蔵のスタミナも持ち合わせていない。だが、明晰な頭脳と足もとの技術ならある。
 
「頭に選手配置の図面があるので、どこにスペースが空くのか分かる」という大山。“アンカー起用”は、自身にもクラブにも吉。これが残留圏浮上への分水嶺となるかもしれない。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

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最終更新:6/6(火) 10:37
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