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コクヨの「次世代オフィス」に、“2020年問題”を解くヒントがあった

6/6(火) 7:00配信

文春オンライン

 どこの会社でも、デザインや設計、制作部門など資料や制作物を抱える部署ほど、自席にモノを山と積んだ“巣”を作りたがるものだ。一般的に、なかなかフリーアドレスを導入しにくい職種だろう。しかしコクヨの「霞が関ライブオフィス」では、設計部門もフリーアドレス席となっている。

「基本的にノートPCで作業しますが、アウトプットをお互いにチェックすることもあるのでモニターを置き、資料を広げられる大型のテーブルにしてあります。資料はすぐそばの書棚に場所を決めて入れてあり、使ったあとは元に戻すのがルールです。このスペースに限りませんが、終業時に使った机を片付けることは声を掛け合って徹底していますし、持ち運び用のボックス、個人ロッカーなども揃えています。名目はフリーアドレスでも、事実上決まった人が決まった席に座ってしまうオフィスもありがちですが、モノと環境、ルールでそうならないように促すようにしています」(ワークスタイルイノベーション部部長 鈴木賢一氏)

 社外の人と協働するためのコワーキングスペースも用意され、その隣には長期間にわたる案件のためのプロジェクトルームも設けられている。各部門の担当者が集まるだけでなく、プロジェクトメンバーであれば社外の人もここで作業することができる。

「部下が目の前にいない」不安

 さて、このライブオフィスを見て、みなさんは「こんな場所で働きたい!」と思われただろうか? それとも「絶対にイヤだ」と思われただろうか。「もっとも抵抗されるのはミドルマネジメント層の方々で、若手社員の方々や経営者には歓迎されることが多いですね」と数多くの企業にフリーアドレスを提案してきた鈴木さんは語る。

「ただ、よくよく聞いてみると、フリーアドレスがイヤだというよりも、新しいやり方への漠然とした不安があり、否定の論理を上手に構築されている、ということがほとんどです。今まで企業を育ててきた先人のすべての方法を否定しているわけではありませんし、課題と環境が刻一刻と変わるなかで対応する手法を一緒に考えましょう、というのが私たちにとってのコンサルティングなんですね。トップと現場を味方につけて、最後にミドルマネジメント層の意識を変えていく、そのような順序になることが多いです」

 ミドルマネジメント層がもっとも不安視するのは「部下が目の前にいない」ということなのだそうだ。

「自分の前にいないとマネジメントできないというのは、僕らが言うのはおこがましいですが、成熟したマネジメントとはいえないのではないかと思います。部門間の連携、社外との協働の必要性がどんどん増している状況下では、マネジメントのあり方も変わらなければならないと思いますし、フリーアドレスもまたそのための手法のひとつなんです」

 実際、各地を日々飛び回る鈴木さんのチームは、「目の前に座れ」式のマネジメントなどやりようがない。

「新しい予定が入れば、グループウェアのカレンダーにすぐ書き込むようにしているので、手帳を使ってスケジュール管理しているメンバーは一人もいません。『直行します』『帰ります』『自宅で少し作業します』などの連絡はグーグルハングアウトを使ってカジュアルにやり取りします。常に2、3のスレッドでやり取りしながら自分の仕事をする、というスタイルが当たり前になっていますね」

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