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キレやすい若手社員はなぜ生まれるのか?

6/6(火) 6:40配信

@DIME

 感情にまかせ、相手に攻撃的な発言をしたり、キレてしまう人がいる。私が見てきた範囲のことで言えば、20~30代のヒラ社員(非管理職)に目立つ。例えば、仕事でコンビを組む社員が自分の思い描いたように仕事をしないと興奮し、怒ったりする。今回は、そんなキレやすいヒラ社員がなぜ、生まれるのかを私の取材で感じ取っていることをもとに考えたい。

■権限がない

 理由の1つは、20~30代のヒラ社員には、さしたる権限が与えられていないからだ。意にそぐわない社員をなんとかしたいのだが、どうすることもできない。だからこそ、興奮し、怒ったりしてキレてしまうことがある。「なぜ、自分の言っていることがわからないのか!」と言いたいのだろう。

 きちんとした権限がある人ならば興奮し、怒ることなどしない。意にそぐわない社員を人事評価で低く扱ったり、ほかの部署へ異動させたりすることができる。中堅・大企業の役員や社長は本部長や部長、課長がミスをしたとき、過激に叱ったりはしない。強力な権限を持ち、どうにでもすることができるからだ。

■言葉をもっていない

 10数年以上の経験を積み、一定の実績を持ち、役員クラスから高く評価されている管理職の多くは自分の言葉をもっている。部下に説明し、説得できる言葉をたくさん持っている。言葉は、思考の現れだ。思考力は長い経験から培った多くのノウハウや鋭い見識、深い知識や情報をもとに深くなる。

 こういう管理職は意にそぐわない部下がいても、ある程度はきちんと教えることができる。20~30代のヒラ社員にはそんな経験はなく、考えも見識もない。おのずと言葉を持っていない。説明も説得もできない。言葉を持っていない管理職もいる。例えば、社員数100人ほど以下の会社で20代後半から30代前半で管理職になる人がいる。その中には部下を激しく叱責する人がいるが、経験が浅く、言葉を持っていない可能性がある。

■悪循環に陥る

 20~30代のヒラ社員はほかの社員と仕事をしようとしたとき、意にそぐわない社員がいても、わかるように説明や説得ができない。説明をしたと思い込んでいても、正確に伝わっていないケースが多い。だから、ますます怒り、ついにはキレてしまう。キレると、相手や周囲の社員からは浮いた存在となる。そのことに一層に怒り、興奮する。泥沼化してしまうのだ。しかも、20~30代のヒラ社員でキレる人は、空気を読むことができない。自分が浮いていることにいつまでも気がつかない。

■見えていない

 ヒラ社員で、何かがあると興奮し、怒り、キレてしまう人は職場や会社のからくりを見えていない。浮いた存在になれば、いかに損をするかを心得ていない。なんとなくわかっていても、しっかりとは理解していない。自分の思いだけが正しいと真剣に信じ込み、なおも、相手に対し、怒ることもある。もはや、見えるものが見えなくなっている。

 つまりは、怖い者知らずなのだ。若さと言えばそれまでなのだが、すべての20~30代の平社員がこのような行動をとるわけでない。思慮深い人はもっと深く、冷静に考え、常識的な行動をとる。しかし、意にそぐわない人がいると興奮し、怒り、キレてしまう人はその思考力がない。40~50代になり、60歳の定年が見えるようになり、ようやくできるくらいなのだ。同世代の思慮深い人よりも、20~30年ほど遅れている。そのことにすら気がついていないこともある。

 仕事のことで怒り、興奮し、感情のままに振る舞ったところで得るものはない。相手を変えるよりも、自分を変えたほうがいい。職場では、絶対の正義などない。興奮し、キレてしまう側にも多いに問題があるのだ。

文/吉田典史

@DIME編集部

最終更新:6/6(火) 6:40
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