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レッズ撃破で8連勝。今年のレイソルは「夢を見られる」チームである

6/6(火) 7:50配信

webスポルティーバ

 柏レイソルの勢いが止まらない。難敵・浦和レッズをホームに迎えたJ1リーグ第14節。柏は前半終了間際に奪った虎の子の1点を守り抜き、ついに8連勝を達成。勝ち点を30に伸ばし、前節に奪った首位の座をしっかりと守り抜いた。

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 この勝利の裏には、特異なふたつの才能があった。ひとつはMF中川寛斗の献身。もうひとつがGK中村航輔の圧巻のセービング力だ。もちろん、細部を詰めればピッチ上にはさまざまな駆け引きがあり、勝負を分けたポイントはいくつか存在するだろう。しかし極論すれば、このふたりの示したパフォーマンスこそが、浦和撃破の最大の要因となったのだ。

 身長155cmの中川は、Jリーグでもっとも小さな選手である。ただ、小柄ながらもがっしりとした身体つきで、技術とスピード、そしてパワフルさを兼ね備えている。

 前半終了間際にゴールを奪ったのはこの中川だったが、決して得点を奪ったことだけが彼を評価する理由ではない。90分間、絶え間なく走り、前線から浦和にプレッシャーをかけ続ける。そのハイプレスの徹底こそが、浦和の攻撃から自由度を奪っていたのだ。

 柏の下平隆宏監督は、この試合を迎えるにあたり、ひとつの選択をしていた。

「攻撃力の高い浦和さんにボールを持たれると厳しいというのは、どのチームにも共通していること。その浦和さんにいかにボールを持たせないか。そのために、プレッシャーをかけ続けることを選択しました」

 後方にブロックを敷いて対応するのではなく、出どころを抑えるために前からプレスをかける。ポゼッション能力に長ける浦和攻略の常とう手段ではあるものの、それを貫徹するのは難しい。ところが柏は中川を中心に、その難易度の高いミッションを見事にクリアしてみせたのだ。

 試合後、その献身ぶりを称えられた中川は、自身も走り切ったという実感があったのだろう。「何km走ってましたか?」と記者に逆質問するほどだった。

「相手にはうまい選手がいっぱいいるので、サボらず走り続けることが大事だと思っていました。ハイプレスだけじゃなく、プレスバックもしっかりできた。続けることで、勝利の確率を上げることができたと思います」

 浦和の武器のひとつであるGK西川周作からのロングフィードも、中川がプレスをかけることで、その精度を低下させた。執拗にボールを追う姿は、まるで最前線のディフェンダーである。「柏のハイプレスを剥がす動きが足りずに後ろからつなげず、ロングボールが多くなってしまった」と浦和のDF槙野智章が敗因を語ったように、この試合で果たした中川の功績はあまりにも大きかった。結果的に中川は、両チームトップの12.427kmを走っている。

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