ここから本文です

中目黒高架下に誕生したアートなコーヒースタンド「artless craft tea & coffee」

6/6(火) 15:02配信

GQ JAPAN

コーヒー激戦区の中目黒に新たなコーヒーカルチャーの発信源が登場。プロデュースを手がけたのは、世界的に活躍するクリエイター、川上シュン。その味わいと空間は?

【「artless craft tea & coffee」の店内&ドレンク画像】

昨年、東京・原宿にオープンしたコーヒースタンド「artless craft tea & coffee」。デザイナーかつアーティストとして国内外で活動する川上シュンがプロデュースし、日本の伝統美とモダンさを融合させたインテリア、そしてこだわり抜いた味と茶道具は、コーヒー通たちを唸らせるスポットだった。そこにはまた、隣接して彼のオフィスもあった。

そんな「artless craft tea & coffee」が、先日5月12日に中目黒高架下に移転オープン。その意図を川上はこう語る。

「倉庫みたいなインダストリアルな場所をオフィスにすることにずっと憧れていたんです。それで物件を探していたら、ちょうどこれが見つかった。高架下というロケーション、そして原宿よりも暮らしを感じられる街の雰囲気が気に入って、コーヒースタンドごとオフィスを移転することにしました」

インテリアのコンセプトは原宿の時と同じく“茶室”。まず目を引くのは、幅5メートルもある巨大な鉄板のカウンターだ。隅に切られた炉では、川上が見つけてきたある人間国宝の手による茶釜が湯を沸かし、茶室感を醸し出している。カウンターと奥の棚に並ぶ道具も美しい。特徴的なフォルムのポットやドリッパー、京都・開化堂の茶筒に常滑焼の急須と、どれも上質でミニマルな空間に映える。

そして肝心の味。ひと晩かけて抽出する水出しのアイスコーヒーをいただいたが、これが美味い。とにかくコクが強く酸味は抑えめ。深みのある香りと味わいを感じながらも、ゴクゴクと飲み干したくなる1杯で、夏場には需要が高まるだろう。使っているのは、マレーシアで多くのバリスタ・チャンピオンを輩出しているコーヒー・ロースターの主宰者 兼 バリスタ・トレーナーのJoey Mahが厳選した豆と、小規模農園のシングル・オリジンの豆(違う品種の豆をブレンドせず同じ農場や生産者による一種の銘柄豆)。

ホットコーヒーの場合は、注文を受けてから豆を挽いて、丁寧にハンドドリップするのだから美味くないわけがない。また、日本茶も小規模農園の無農薬の茶葉や、京都の老舗茶舗から仕入れた茶葉を使用しており、最上級の味を堪能できる。

空間、味わいともに申し分のない「artless craft tea & coffee」には、じつはもうひとつの楽しみ方がある。それが、壁一枚隔てて併設されている「artless appointment gallery」だ。ここは川上が自らキュレートするアポイントメント制のアートギャラリー。

土、日は一般に公開されているが、平日は作品の購入希望者にプライベート・ビューイングを提供している。「あえてアートギャラリーという高そうな敷居を少し低くして、アートコレクションをしたい人のエントリー的な場にしたいと思っています。コーヒーとアートを通して、人が集まる場になってくれれば」と川上は言う。

コーヒー激戦区の中目黒にあって、ひときわ異彩を放つ「artless craft tea & coffee」。コーヒーカルチャーをさらに盛り上げる起爆剤となるだろうか。

Words by Tetsu Takasuka

最終更新:6/6(火) 15:02
GQ JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

GQ JAPAN

コンデナスト・ジャパン

2017年9月号
2017年7月24日発売

600円(税込)

『ベイビー・ドライバー』主演、アンセル・エルゴート登場/クルマが恋人の若者たち/10トップワールドニュース/三越ワールドウオッチフェア“明日”のヴィンテージ時計

GQ JAPANの前後の記事