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ハリルの打つ手が次々と的中。シリア戦でも「新オプション」出るか?

6/6(火) 11:52配信

webスポルティーバ

 最近、日本代表の試合が近づくたびに楽しみなことがある。

 今度は、いったいどんな”姿”を見せてくれるのか――。6月7日に組まれたシリアとの親善試合でも、13日に開催されるイラクとのロシア・ワールドカップ・アジア最終予選でも、ここ数試合の日本代表とはまた異なる”姿”が披露されるに違いない。

【写真】イラク戦へ。福田正博が、本田圭佑と酒井高徳の「戦力度」を考える

 2015年3月の就任当初から、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は対戦相手やシチュエーションに応じて臨機応変に戦うことを宣言していたが、就任から1年近くは「縦に速い攻撃」や「デュエル」といった言葉に選手がとらわれすぎたり、そうした言葉がひとり歩きしすぎたりして、戦いぶりがギクシャクすることが多かった。

 しかし、昨年10月のオーストラリア戦以降、試合ごとに指揮官の狙いがピッチの上でくっきりと描かれるようになってきた。

 敵地に乗り込んだオーストラリア戦では、ブロックの位置を下げて相手にボールを持たせ、FW本田圭佑(ACミラン)を1トップに、飛び出しに長けたFW小林悠(川崎フロンターレ)とFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)をウイングに配してカウンターを繰り出した。

 11月のサウジアラビア戦では、原口に加え、ケルンでレギュラーに定着するFW大迫勇也を1トップに、ヤングボーイズ(当時)でゴールを量産していたFW久保裕也(ゲント)を右ウイングに置く新3トップを採用し、彼らの勢いを生かして積極的にプレスを敢行。ショートカウンターを繰り出し、グループ首位の相手をホームで2-1と撃破した。

 今年3月の2連戦では、さらに異なる戦い方が披露された。

 3月24日のUAEとのアウェーゲームでは、2年ぶりに代表に復帰させたMF今野泰幸(ガンバ大阪)を先発起用しただけでなく、逆三角形となるガンバ大阪の中盤の形をそのまま日本代表でも採用。その今野とDF長友佑都(インテル)が相手のキーマンであるMFオマル・アブドゥルラフマンを封じ込め、2-0と完勝を飾った。

 3月28日のタイ戦では、サイドバックのDF酒井高徳(ハンブルガーSV)をボランチとして起用した。ハンブルガーSVではボランチを務める機会があるが、日本代表で酒井高がボランチに入るのは初めてのことだった。

「UAEとの大一番を制してホームに戻ってくるわけですから、タイ戦では気が緩む可能性があった。そうした状況でヴァイッドがもっとも避けたかったのが、カウンターからの失点でしょう。そこで、中盤は高徳と山口(蛍/セレッソ大阪)のふたりでしっかりと締めて、前線の3人を最大限に活かす――そんなメッセージが感じられました」

 そう語るのは、日本サッカー協会技術委員長、ナショナルチームダイレクターを歴任した霜田正浩氏だ。実際、日本はタイにゴールを許さず、効率よく得点を重ねて4-0と完勝。酒井高は攻撃を組み立てられたわけではなかったが、そもそもゲームメイクを託されてボランチ起用されたわけではない。

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