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絵本作家・ヨシタケシンスケさんのアトリエ訪問 『りんごかもしれない』『もう ぬげない』の自由な発想はここから生まれた!

6/6(火) 11:00配信

ダ・ヴィンチニュース

 生まれ育った家に戻ってきたのは10年前のこと。妻と2人の子どもたち、家族で暮らすその家の2階にヨシタケシンスケさんの仕事場はある。

「この部屋は姉の部屋でした。ここには高校を卒業するまでいたんですけど、帰ってきた感はあまりなく、新鮮な気持ちで暮らしていますね。仕事をするのは、子どもたちが学校に行き、静かになったあたりから昼過ぎ頃まで。彼らが帰ってくると騒がしくなるので、入れ替わりに僕が外へ出て、コーヒーショップとかでネタを考える作業をしています」

「ここは仕事場というより部屋なので(笑)。好きなものばかり置いちゃって、まぁ、気が散りますね(笑)」

 そんな“部屋”からまた楽しさの矢印が違う2冊の作品が生まれた。

『つまんない つまんない』(白泉社)は、“つまんない”という普段、放っておいている気持ちをとことん考えた絵本。

「以前から、ずっと考えていた気持ちだったのですが、ちょうどうちの子がよく言ってたんですよ、つまんない、つまんないって(笑)。大人になると、立場上、なかなか“つまんない”って言えないですよね。でも、子どもはそこ、正直に申告するわけですよ、大きな声で。自分は今、つまんない状態にいるんだと、どうにかしてほしいんだと。けれど大人になると、思っていても、だんだん言わなくなってきてしまう」

 主人公の男の子の目線で、探っていく“つまんない”。つまんないって何だろうと考えたり、面白いことと対比したり。けれど、どんどん進んでいくと、つまんなくも面白くもないことってあるよねというところにも行き着く。そしてそれは、大人になってからの日常そのものかもしれないと、はたと気が付く。

「何か気持ちが盛り上がっているときのことは意識にのぼるけど、そうではない状態のときってあるよね、実はそっちの時間の方が長いよね、ということを、この絵本で言えたということが、自分ではけっこううれしくて。そして、物事の価値が時間の経過とともに変わってくることも、“つまんない”を通して、表せたかなと」

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