ここから本文です

政治に占い導入 レーガン氏や朴槿恵氏、安倍首相も

6/7(水) 16:00配信

NEWS ポストセブン

『占いと中世人』(講談社現代新書)の著者で歴史学者の菅原正子さんは、「有史以来、人間は降りかかる災難を“天の意思”で解釈してきました」と指摘する。

「迷ったり困ったりした時、人間が頼ったのが『占い』です。現在のように科学技術が発達する以前は、上流階級から一般民衆まですべての人々が占いを信じていました」

 占いと日本人をめぐる歴史は長い。日本最古の歴史物語である『古事記』には、古代人が「太占(ふとまに)」と呼ばれる、鹿の骨を焼いてできたひび割れで吉凶を占ったことの記述がある。歴史上の偉人と占いとのかかわりも強く、例えば藤原道長と足利義満は陰陽道、武田信玄は易占いを好んだという。

 中世の庶民は盗難に遭うと、占い師に犯人を捜してもらった。日本人の生活の隅々にまで行き届いた“占い信仰”は「今なお続いている」と菅原さん。

「今もほとんどの雑誌に西洋占星術などの占いが載っていて、テレビでも軽めの占いが盛んです。私の周囲には重要なことは占い師に相談するという人が結構いますよ」

 スピリチュアリティーを研究する愛知学院大学文学部教授の伊藤雅之さんは「人間は意味づけしないと生きていけない」と見ている。

「人徳のある人が病気などで早くに亡くなってしまったりする一方で、どう考えても悪さし放題の人が長生きだったり…と社会には不条理なことがたくさんあります。それに対して、意味を求めるのは当然のこと。

 西洋だと『神がいるのになぜ連続殺人犯がいるの?』と神に対して疑問をもつところですが、日本の場合、宗教で解決する役割を、占いが少し踏み込んでやる場合もあるということですね」

 古来、国内外を問わず占いに頼ってきたのは、国や組織のリーダーたちだ。

 ナポレオンは古代エジプトの占いの書『運命の書』を手放さず、重要な決断をするときに必ずこの占いを行っていたというし、米国のレーガン元大統領は妻ナンシーが傾倒する占星術師の指示に従って自分のスケジュールや国の重要政策を決定したとされる。

1/2ページ