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ネットの反差別運動の歴史とその実態【4/4】

6/7(水) 18:34配信

NEWS ポストセブン

 ネットニュース編集者・中川淳一郎氏による「ネットの反差別運動の歴史とその実態」レポート(全4回中最終回・文中一部敬称略)。

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 さて、2016年1月10日、突如として反差別界隈で注目を集める人物が登場した。精神科医・香山リカである。銀座で行われた「慰安婦問題 日韓合意を糾弾する国民大行進」でデモ隊に中指を突き立て、差別主義者に「やめろー!」と絶叫する様が動画で公開されたのだ。『スッキリ!!』(日本テレビ系)のコメンテーターとして冷静なコメントをし、著書も多数出していた香山のこの姿には多くの人が仰天した。以後、香山は野間と共に反差別界隈の主役級の注目を集めるようになる。もはや彼女のツイートだけで2ちゃんねるにスレッドが立つ時代なのだ。かつては李信恵のツイートがスレ立ての材料となっていたが、今の時代は香山である。

 今やドップリと反差別界隈に身を投じている香山だが、多くの人はその豹変ぶりに驚いている。思った以上に過激なのだ。雑誌や新聞の連載は以前通りの筆致なのだが、ツイッターになると同一人物とは思えないほど過激になる。1月10日、香山は本気で差別主義者に対して怒っていた。その前段となったかもしれないのが、2015年12月23日に行われた反天皇制を掲げる団体に対する「行動する保守」の日侵会による原宿カウンター街宣である。天皇誕生日に合わせて行われた反天連の集会に抗議すべく、集まった人々の前に突然香山が現れたのだ。

 なお、2015年4月、香山は自身が出演するDHCテレビ『虎ノ門ニュース8時入り!』の別曜日コメンテーターである保守派・青山繁晴のファンのことを「信者」呼ばわりし、翌週の番組で謝罪。その後、青山を貶めるようなツイートを連投した。だが、「ツイッターを乗っ取られた」と主張し、この連投は自分がしたものではないとし、一時ツイッターにカギをかけていた。

 この騒動で、ネトウヨの間にも香山への注目度が高まる結果となった。そして12月23日、反天皇の集会が行われた東京・原宿のビルの前には桜井誠もいた。この様子をたまたまその場に居合わせた香山が撮影し始めたのだ。

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