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現代へ継承される、世界の美しいサスティナブル・リゾート

6/7(水) 18:00配信

ハーパーズ バザー・オンライン

世界のリゾートにおけるラグジュアリーのあり方に今、変化が見られる。何もしない贅沢にお金をかけていた時代から、その土地固有の自然環境へポジティブに働きかけることを重視するステイへ──環境に負担をかけず、その土地固有の文化を大切に守る「サスティナビリティ」をキーワードとしたリゾートが誕生している。

インフィニティプールが生まれたのも、サスティナビリティの精神から。

サスティナビリティ・リゾートの歴史をさかのぼれば、スリランカ出身の建築家、ジェフリー・バワにたどり着く。今や世界中のリゾートに見られるインフィニティプールを最初にデザインしたことで有名なバワであるが、そこには手つかずの自然を大切にしたバワの精神が見てとれる。

時を経て現代に継承される、世界の美しいリゾートをご紹介。

■ヘリタンスカンダラマホテル

バワホテルを代表するヘリタンスカンダラマホテルはうっそうとした木々に包み込まれている。エントランスは、岩をそのまま残し建物内部に取り込んでいるのが特徴だ。リゾートの壁の色を選ぶ時でも、バワは遠く離れたアトリエで決めることはせずに、必ず現地でその土地固有の色彩から選び抜くことをモットーとしていたそう。屋上や壁面の緑化は自然に溶け込む建築デザインとしての側面だけでなく、蒸散効果や気化熱といったエコロジーの観点からも評価されているのだ。当時はサスティナビリティという概念はまだなかったが、時代の変化にともないバワの精神、DNAは現代にも色濃く引き継がれている。

■トリランカ 

オーナーのロバート・ドルモンドが理想の地と出会い、10年の歳月をかけて完成させたのが、このトリランカ。建築家にサスティナビリティをコンセプトにしたホテル建設を依頼したことからもわかるように、自然環境の持続性に強いこだわりをもつ。建物は木々の合間に建てられ、屋根には木々を植えつけた屋上緑化が。ウォーターガーデンや雨水の水路は自然を壊さないようにきめ細かに設計されている。窓やドア、フロアなどに使われている木材は現地の木をリサイクルして作られ、リゾート内はプラスチックフリーと、枚挙にいとまがない。
生態系を守るためことにも力を入れており、この地に生息する動植物の保護活動も積極的に進められている。
「トリランカで過ごすことで、人と自然とがつながる感覚や体験、そこに少しでもサスティナビリティを感じ取ってもらえたら、とても素晴らしいことだと思う」
というロバート。丘の形状を生かし、らせん状に客室やパブリックスペースをレイアウトしているのがこのリゾートの特徴だ。丘のトップにはリゾートの象徴でもあるウォータータワーがそびえ、360度ドラマティックな景色が見渡せる。シナモンプランテーションという地の利を生かして、タワーの外壁にはシナモンウッドで覆いつくすという徹底ぶり。

また「トリランカ」の食やスパ、アクティビティのベースとなっている考えはアーユルヴェーダだ。ひとりひとりの体質を3つのドーシャにわけ、アーユルヴェーダ料理やデトックス料理を提供。アーユルヴェーダを取り入れたクオンタムヨガを採用し、ゲストの安らぎを心身ともに取り戻そうとしてくれるものである。 この地に魅せられたロンドン出身のロバート・ドルモンド。トリランカは彼が温めてきた思い、哲学、美意識をすべて詰め込んだ理想郷でもある。

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