ここから本文です

「刈り取り」広告だけでは必ず頭打ちになる:フルファネル最適化に必要なスキルとは?

6/8(木) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

本記事は、WPPグループ最大のデジタルエージェンシー、VMLの日本法人の代表と、株式会社FICCの代表取締役を兼務する、荻野英希氏による寄稿コラムとなります。

◆ ◆ ◆

私たちは、ソーシャルメディアのアプリなどから、日常的に動画コンテンツを視聴するようになりました。すでにデジタル広告のおよそ1割が動画の形式になり、「モバイルビデオ」の時代に突入したとも言えるでしょう。従来デジタル広告の大半は、既存需要の刈り取りを目的に使われてきました。しかし、動画の普及により、ファネルの下部だけでなく、上部における需要喚起にも使われるようになったのです。現在は、データを用いてファネル全体を一気通貫するフルファネル・マーケティングが求められています。しかし、広告主も代理店も、ファネル全体におけるデジタル広告の経験がまだ浅く、十分なスキルを持ち合わせていないのです。

ネット広告代理店の多くは、長いあいだ「刈り取り」型の広告の運用を専門としてきました。クリックや、コンバージョンの単価を下げることにフォーカスし、顕在化された需要を競合と奪い合っているのです。デジタル広告による刈り取りの参入障壁は低く競合が増えれば、新しい需要が十分に喚起される前に、顧客はすべて刈り取られてしまいます。そして、ファネル全体を最適化できない広告主のビジネスの成長は、失速するのです。

フルファネル・マーケティングでは、最終的なコンバージョンの獲得単価(CPA)を最適化するだけでは不十分です。連続的な広告接触の影響を分析し、ファネル全体を最適化する必要があるのです。そのために、いくつかのスキルを習得しなければなりません。

態度変容プロセスの設計

私たちは1回の広告接触で購買に至るわけではありません。カスタマージャーニーと呼ばれる段階的な体験によって、徐々に商品の購買に向けた態度変容を起こすのです。購買に至る態度変容には、ある程度共通する順番があり、それを引き起こすコミュニケーションにも、同様の順番があります。

態度変容プロセスの設計をはじめて行う場合、段階の数は最小限に留めましょう。コミュニケーションの効果を評価するうえで、立ち戻る基準さえあれば、段階の細分化はあとからでも行えます。上記5段階のファネルは、オンラインで比較検討をするような商材の多くに当てはまるものです。すべてに当てはまる汎用的なテンプレートではありませんが、対象に適した段階を考えるベースとしては役に立つでしょう。

1/3ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。

Yahoo!ニュースからのお知らせ