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脱サラ農業起業で年収2千万、週休5日は実現可能か? --- 畔柳 茂樹

6/8(木) 16:41配信

アゴラ

農業に転職したら年収が2ケタ下がる?

大手企業の管理職の座を捨てて未経験の農業に挑戦する――そう宣言したときには皆に「正気か!?」と言われたものです。「年収が2ケタ下がるぞ」とも。

しかし、実際に脱サラし「ブルーベリーファームおかざき」という観光農園を立ち上げてから10年経った今、私の年収は下がるどころか2千万円にまでアップしています。それだけでなく、昼も夜も働きづめだった管理職時代からはとても考えられないことに、農園をオープンするのは1年のうちたった60日あまり、それ以外のシーズンはほぼ週休5日という悠々自適な暮らしを実現しているのです。

連載の初っ端からタイトルの答えが出てしまいましたが、つまり、脱サラ農業起業で年収2千万、週休5日の生活は実現可能です。しかも、私にだけ特別な才覚があったわけではなく、やり方さえ知れば誰にでもできる可能性があるのです。

うつ病寸前だった大企業の会社員時代

まるで夢物語のようだと思われるでしょうか。

実のところ、20年勤めたデンソーという大手企業の管理職で年収1千万円というポジションを手放し、イチから農業をはじめるという決断に至るまではかなり悩みました。気持ちが揺れ動き、葛藤して苦しみぬきましたし、周りからずいぶんと止められもしました。

大手企業の管理職というと恵まれた環境だったと思うかもしれません。しかし、現実には自分のプライベートな時間はほとんどない、余裕のない生活でした。

毎朝、殺伐とした満員電車に揺られ、社内を見渡してもあこがれるような理想の上司はまったく見当たらず、中間管理職ゆえ上司と部下の顔色ばかりうかがって、先に進むほど狭くなる道を歩いているような感覚。

自分を責めて苦悩する日々が続き、このままでは自分が壊れてしまう、うつ病が他人事ではない、そんなところまで追い込まれていたのです。

とうとう未経験の農業へと飛び込んだ

そんな中、とうとう「組織に縛られずに生きたい」との想いが抑えられなくなり、清水の舞台から飛び降りる気持ちで会社を辞め、夢だった農業に携わる生活を選ぶことを決意しました。

そうして、一度しかない人生、どうせやるなら大好きなことを仕事・ライフワークにすると覚悟した瞬間、狭くて暗かった視界がいきなり180度開けたのです。それまで抱えていた不安がウソのようにすべて期待に変わりました。

新たな仕事に選んだのが、なぜ農業だったのか。もともと私は、子どものころから動物や昆虫、植物を育てることが大好きで、その成長を見守ることにこの上もない喜びを感じました。だから農業のキャリアもなく、まったくの異業種参入ではありましたが、農業で起業することになんの迷いもなかったのです。

とはいえ、この時点では、脱サラ起業の目的は、“お金”ではなく、明らかに“自由”を手に入れることでした。

農業はまったくの未経験ですから、当然、はじめからトントン拍子にコトが運んだわけではありません。農業大学に通って勉強しつつ、実際に全国の農家に足を運んで直接学びながら、自分の進むべき道を模索していきました。

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最終更新:6/8(木) 16:41
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