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ジブリ新人募集は本当に「雇用条件が悪い」のか? 宮崎駿が込めたメッセージを読み解け

6/8(木) 11:00配信

ダ・ヴィンチニュース

 5月19日、日本を代表するアニメ制作会社スタジオジブリが公式サイトにて、宮崎駿監督の新作長編映画の新人スタッフ募集を開始した。募集職種は動画担当アニメーター、そして背景美術。いずれも募集人数は若干名としている。

■18歳以上、業務未経験可、月20万以上──雇用条件は本当に悪いのか?

 この小さな人材募集告知が、世界中に大きな話題を巻き起こした。ひとつは宮崎駿監督の長編映画制作復帰と、2013年の引退宣言の撤回である。2016年秋のNHKの番組「終わらない人 宮崎駿」にて引退撤回はすでに明かされていた。しかし、スタジオジブリが再始動に言及したのはこれが初。「いよいよ宮崎駿がスクリーンに帰ってくる!」というわけだ。

公式サイトでは、こう言及する。

ここに至り、宮崎監督は「引退撤回」を決断し、長編アニメーション映画の制作を決めました。作るに値する題材を見出したからにほかなりません。年齢的には、今度こそ、本当に最後の監督作品になるでしょう
さらにこう続ける。

この映画制作完遂のために、若い力を貸して下さい。期間は3年間です。一緒に制作に加わってくださる方を募集します
その熱い言葉は、アニメ制作を目指す者でなくても心を揺り動かされるに違いない。

 ところが熱い言葉とは裏腹に、ニュースが海外に伝わると別の反応も引き起こした。ジブリが提示する月額20万円以上の給与が安すぎるとの批判だ。才能豊かなクリエイターに対する賃金と思えないと。当初、この募集が新人スタッフ向けであることが、海外に十分伝わらなかったことも理由にある。

 むしろ実際は、日本のアニメ業界の基準からみれば決して悪くない。18歳以上、業務未経験も可能としながら、20万以上は一般企業の大卒新入社員の初任給に近い水準だ。

 海外スタジオにはない年2回の賞与、交通費の全額支給、さらに6ヵ月の研修期間があり、研修に対しても給与が支払われる。週休2日制、各種休暇制度も含めると、厳しいとされる国内新人アニメーターの就業環境の中ではかなり恵まれている。

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