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成功体験をパターン化 将来の自分を助ける事例集に

6/9(金) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 子育てや仕事を上手にこなしている人を見て、「どうしたら、あんなふうにうまくやれるんだろう」と思ったことはありませんか。

 花王の生活者研究センターは、子育てしながら働くママのための成功事例集『日々の世界のつくりかた』を、パターン・ランゲージという手法を使って制作しています。冊子の制作に携わった生活者研究センター長の宮川聖子さんにインタビューしました。

■先輩ママたちの声が、子育ての支えになった

 実は私も、働きながら子育てをする母親でした。出産後一年での復職だったので、保育ママさんや保育園のお世話になりました。

 よく熱を出す子どもだったので、たびたび仕事を休まなければならず、何度も心が折れそうになりました。そんなとき、悩み相談に乗ってくれたのが職場の上司や同僚です。特に先輩ママは、実践的なノウハウをたくさん持っていて、とても勉強になりました。そのおかげで、なんとかやってこられたのだと思います。

 復職後は、生活者研究センターに配属され、そこでたくさんのお母さん方の悩み相談を受けました。お母さん方は、それぞれ悩みを抱えていましたが、子育て経験の中で実践的なノウハウもたくさん持っていました。

 同時期、子育てに悩んでいた私にとって、それはとても貴重な財産でした。この声を製品開発に役立てていくだけでなく、もっと多くのお母さんに知ってもらいたい。そこで思いついたのが、お母さん方の成功事例をまとめた冊子をつくることでした。

■トラブルを解決・回避するために必要な情報とは

 そこで、冊子をつくるために、改めてお母さん方にインタビューすることになりました。しかし、やってみると、あまりうまくいきません。

 確かに、お母さん方は素晴らしい子育てノウハウを持っています。でも、ただお話を聞くだけでは、それがうまく引き出せない。お母さん方は「どうやって解決したか」ということは話しますが、「どうしてそういう状況になったのか」「それによって何が問題になったのか」ということは、あまり話しません。それは、そうですよね。だってご自身にとっては当たり前のことなのですから。

 とはいえ、ノウハウをまとめるに当たり、「どうしてそういう状況になったのか」「それによって何が問題になったのか」「どこにポイントを置いて解決しようとしたか」ということは大切です。例えば、「子どもが病気になったとき、仕事をどうするか」と聞くと、「親に預ける」「病児保育に預ける」「仕事を休んで子どもを見る」など、色々な声が返ってきます。

 このことを冊子にそのまま書いたとしても、きっと読者は「預けられる親が近くにいればいいけどさ……」「子どもを優先したいのはやまやまだけど、大切なプロジェクトを任せられたら、そうもいかないし……」と、困ってしまいますよね。

 トラブルに対する対応を細かく見ていくと、そこには固有の状況があり、価値観がある。それぞれの要素が絡み合い、その中から最適解を見つけ出さなければなりません。そのためには、やっぱり「どうしてそういう状況になったのか」「それによって何が問題になったのか」「どこにポイントを置いて解決しようとしたか」が必要です。

 そこで、お母さん方をインタビューする際、パターン・ランゲージなるものを使ってみようということになりました。

 パターン・ランゲージとは、ある状況のもとで起きやすい問題と、それを解決するポイント、具体的な方法を、誰が見てもすぐに分かる形で記載するための手法です。

 『日々の世界のつくりかた』には、パターン・ランゲージを使ってインタビューした「働くママの成功事例」が全部で34個書かれています。冊子の内容は、花王の「くらしの研究」ホームページから無料でダウンロードできます。

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最終更新:6/9(金) 7:47
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