ここから本文です

SXSWで有名なオースティン、一大メディア拠点に急成長

6/9(金) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

パブリッシャー各社は、テキサス州オースティンで増員を進めている。もちろん、ご当地メニュー「朝タコス(breakfast tacos)」が目当てではない。

メディア企業のあいだでは、かつてないほどデータサイエンティストやソフトウェアエンジニアの需要が高まっているが、供給は不足している。そのため、コンデナスト(Conde Nast)やVox Media、BuzzFeedなどのパブリッシャーは、オースティンにオフィスを新設したり、既存オフィスを拡大したりして、シリコンバレーや西海岸エリアから流入してきた開発者を獲得しようとしている。

こうした動きはまた、最近はじまったものでもない。Vox Mediaは、5年前にオースティンに進出。さらに歴史の長いゲートハウス・メディア(GateHouse Media)なども、この数年間でデザインや開発の業務拠点をオースティンに築いてきた。パブリッシャーはまた、ロサンゼルスやアリゾナ州スコッツデールなど、さまざまな都市で開発部門を設置している。

エンジニアニーズに対応

それでも、パブリッシャーが(ディスプレイ広告のインベントリー販売にとどまらず)多様化に向かう動きのなかで、オースティンのリソース、とりわけエンジニアリングに対するニーズがかつてないほど大きくなってきた。コンデナストは昨年、オースティンのデジタルイノベーションセンターに関する計画を発表。構想では、50人編成のチームが、コンデナストの既存メディア向けだけでなく、メッセージングや音声、さらには将来開発されるメディアも含む、新興プラットフォーム向けのプロダクトも手がけるという。

チームは現在35人体制で、さらに増員を進めている。これまでに開発したのは、ボット、Amazonの音声アシスタントであるAlexa(アレクサ)のスキル、そして、試験運用を間近に控えた「データドリブンの編集プロダクト」だ(具体的にどのようなものか、コンデナストの最高デジタル責任者フレッド・サンターピア氏は説明を避けた)。

こうした開発に求められる技能の組み合わせは、最近までほとんどのパブリッシャーが想像できないものだった。そうした業務をこなせる人材を探すのは困難で、ニューヨークのような従来型メディアの拠点ではなおさらだ。

「まっ先に浮かんだ疑問は、『さまざまな経歴を持つ多様な人材を確保するにはどうしたらいいか?』というものだった」と、サンターピア氏は振り返る。同氏によると、コンデナストはイノベーションセンターの候補地として、コロラド州ボールダー、オレゴン州ポートランド、イリノイ州シカゴといった新興テック都市も検討したという。「我々がニューヨーク市場でおこなっていたのは、いわば『人材のリサイクル』だ。コンデナスト傘下の組織に再入社、再々入社する例も珍しくない」。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。