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アスリートに学ぶ食事学

6/9(金) 7:40配信

MEN’S+

カラダ革命のすすめ

筋肉がカラダを動かすためのエンジンとするなら、その動きをスムーズにするエンジンオイル的な役割を担うのがビタミンやミネラルなのです。

【 トッティ選手、涙の引退式。正直、これほど感動するとは思わなかった… 】

「練習中に水は飲むな!」の大きな間違い

 かつて、サプリメントの科学があまり研究されていなかった時代、スポーツ中に摂る栄養としてバナナは一般化していました。

 では、なぜバナナだったのでしょう。それはエネルギーの源となる糖質の中でも、バナナには様々な糖質が含まれているからです。単糖類である「ブドウ糖」「果糖」、小糖類である「ショ糖」「オリゴ糖」、多糖類である「食物繊維」「でんぷん」「難消化性でんぷん」が含まれています。これらの糖質は、エネルギーに変わる速さが異なっているため、バナナを食べ始めると、消化の早い単糖類から素早くエネルギーが補充され、運動中徐々に消化される少糖類や多糖類からエネルギーが補充され続けるのです。

 よって、バナナはエネルギー補給の面で、即効性と持続性の両方の特性を併せ持つ大変優れた食品なのです。

 またバナナには、糖質をエネルギーに素早く変えるビタミンB1やB2が豊富であり、さらに筋肉の痙攣を防ぐカリウムも多く含まれるのです。運動で汗をたくさんかくと、これらのビタミン・ミネラルが汗とともに流れ出てしまいます。ビタミン・ミネラルが不足すると体力低下や疲労、体調不良の原因となりますので、よって、運動前や運動中にバナナできちんと栄養補給しておけば安心ということになっていたのでした。 
 
 バナナという携帯性のある特徴も加わって、サプリメントによる指名制で栄養素を補う文化がなかった時代には、ケガやパフォーマンスの低下を防ぐ効果も期待できる素晴らしい食べ物としてアスリートを中心に愛されていたのでした。

練習中こそ水を飲め!

 さらにサプリメントの研究は進んでいる現在でさえ、バナナに依存しているアスリートも少なくないと聞きます。しかし、0.1秒0.01秒のタイムを競うスピード競技のアスリートにとっては、糖質の摂取量も詳細に管理しなくてはなりません。そうなるとバナナに頼ることは、糖質とビタミン、ミネラルの摂取量のバランスが計算できなくなるため、徐々にバナナの存在が薄らいできているのだと思います。
 
 ミネラルの排出による悪影響はアメリカではいち早く研究され、1965年にはフロリダ大学のロバート・ゲート博士によって、アイソトニック飲料が開発されていました。これによって、スポーツ中にこのドリンクで水分とともに排出されたミネラルを補うことの重要性は世界に知れ渡る結果となったのです。

 …とはいえ、日本で当たり前のように各スポーツで普及し始めたのは1980年代ではなかったでしょうか? 1980年前半のラグビーの試合など、Youtubeなどで確認するとまだ「魔法のやかん」が登場しているので。この80年代に、日本でもスポーツを根性論ばかりではなく、科学の目で見始めたと言っていいかもしれません。ここで練習のフローに革命的は変化が起こり、そこで戦績を向上させた先輩たちがいたからこそ、「練習中は水を飲むな!」という悪しき文化が完全にシャットアウトされたのでした。

 皆さん、スポーツ中こそミネラルを含んだアイソトニック飲料を飲んでくださいね!!

MEN’S+

最終更新:6/9(金) 7:40
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