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石破茂元大臣、安倍一強下で物申す 前川問題に「泥仕合はやめよう」

6/9(金) 5:59配信

デイリー新潮

 文科省、内閣府、農水省、そして官邸に与党が入り乱れ、収拾がつかなくなった感が漂う加計学園問題。そんななか、ひとつはっきりしているのは「一強」の安倍総理を守るべく、自民党が「反前川」で結束していることだ。しかし、「党内野党」の石破茂前地方創生相(60)は敢えて物申す。

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「前川砲」を受けて、菅官房長官以外にも政府自民党からは前川批判、すなわち安倍擁護が相次いだ。例えば、

「(前川会見は)理解できない発言だ」(高市早苗総務相)

「(前川氏が指摘した)文科行政が歪められているという認識はない」(松野博一文科相)

「もう文科省を辞めている方だ。問題があるなら、なぜ現職の時に発言しなかったのか」(竹下亘自民党国対委員長)

 といった具合である。これに対して、ポスト安倍の一人と目され、それゆえか現在、不遇をかこつ石破氏だけは、

「事務方のトップにいた方が、ああいう発言をするということは、それなりの意義、意味がある」

 と、記者団に対して安倍総理の「敵」である前川氏に理解を示すコメントを発したのだった。

 こうして一強に一人で対峙するかの如き石破氏は、本誌(「週刊新潮」)に改めてこう語った。

「前川さんは記者会見という場で、あれだけ多くのメディアの前で、『行政が歪められた』と発言したわけですから、政府としては『いいえ、歪められておりません。なぜならば、かくかくしかじかで……』と説明すればいいだけの話。きちんとした説明をするのが政府の責任でしょう」

■個人攻撃に異議あり

 まず、前川氏から投げられたボールは今、官邸の側にあるのだから、それを丁寧に、正面から投げ返すべきだと主張した石破氏。そうせずに、前川バッシングに「話を逸らす」政府の姿勢に、石破氏はさらに続けて苦言を呈した。

「それなのに、怪文書がどうとか、文書はあるだとかないだとか、出会い系バーに行ったとか行ってないとか、そういったことを話題にしている。そんなことは、行政が歪められたのか否かを判断するには何の関係もない。政府は、『なんで在任中に言わなかったんだ』などと、個人攻撃をしている場合ではありません。文科省内には彼を慕う一派がいて、在任中に発言したら彼らに累が及ぶかもしれないと、前川さんじゃなくたって誰だって逡巡するでしょ。とにかく政府は、『公平公正に行政をやっておるのです』と説明することに専念すべきでしょうね」

 なお、石破氏が批判した「怪文書」なるビーンボールを投げたのは、他ならぬ安倍官邸の番頭の菅官房長官だ……。

 そして石破氏はこう締めくくった。

「何はともあれ、出会い系がどうだとか何だとか、泥仕合っぽくなることは、事の本質でも何でもない」

 石破氏の「忠告」をよそに、国会では今日もドロドロとした加計を巡る駆け引きが続けられている――。

特集「『安倍官邸』一強で日本が失ったもの」より

「週刊新潮」2017年6月8日号 掲載

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最終更新:6/9(金) 13:00
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