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谷村新司「中国人、日本人とか関係なく、皆、音楽で繋がる」

6/10(土) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 今年でアーティスト活動45周年を迎える谷村新司(68)が、この4月、歌舞伎や文楽など伝統芸能の殿堂・国立劇場でリサイタルを行なった。谷村は、十数年前、実は意図的に生き方を変えた。

「忘れもしません、55歳のクリスマスの晩です。妻に言われたんです。『歌を創って、歌を届けて、旅をして……これだけがあなたの生き方じゃないのかもしれないわね』と。

 妻は仕事のパートナーでもあり、公私にわたり僕を支えてくれていました。妻の言葉は、僕がそれまで考えもしなかったこと。とても衝撃的だったんですが、同時に『あっ、そうかも』と思ったんです」

 谷村は、感じた瞬間に足を踏み出した。活動は全部白紙。ファンクラブを解散し、事務所も1年かけて閉じた。そして、何でもやれる。さあ何をしよう。そう思っていたところに、ある話が舞い込んだ。

「中国の上海音楽学院から教授にならないかという話が来たんです。『天命ってこういうことなんだな』と思いました。空っぽにしたから天が進むべき道を教えてくれたんだな、と。もしそれまで通りの活動をしていたら、断わらざるを得なかったでしょう」

 谷村と中国との結びつきは深い。1981年に、アリスとして中国での単独公演を成功させた。聴衆は初めて「生のポップス」を体験したのだ。

 その後も谷村は、中国をはじめ、アジアに目を向け続ける。「会場も未整備、現地のスタッフも経験のない人たちばかり。持ち出しも多くて大変だった」と谷村は笑いながら振り返る。

「僕は『音楽でお金を稼いで、いい車に乗りたい』とか、そんなふうに思ったことが一度もないんです。お金を追いかけている人間は、一生お金に囚われる。それより、音楽でいただいたお金は、音楽に還元したいと思ってきました。

 アジアに出て行ったのもその一環なんです。持ち出しは覚悟の上。アジアの人たちに、僕の歌を聞いてもらいたかった。素敵なことを体験して、それに感動する人が増えていく世の中のほうが、いがみ合うよりいいよね」

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