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まるでカーショウ。いきなり8勝した無名のロッキーズ22歳は何者か

6/10(土) 8:20配信

webスポルティーバ

2017年のニューカマー@ナ・リーグ編

 次々と若手が台頭してくるのがメジャーリーグの魅力ですが、今シーズンもナ・リーグから無名の選手がいきなり表舞台に現れました。そのニューカマーとは、コロラド・ロッキーズに所属するアントニオ・センザテラ(22歳)という先発ピッチャーです。

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 センザテラはベネズエラ出身の右投げ投手で、2011年7月に当時16歳でロッキーズに入団しました。そして4年後の2015年にはロッキーズ傘下シングルAのモデストで9勝9敗、リーグ1位の防御率2.51という好成績をマーク。カリフォルニアリーグの最優秀投手にも選出されました。

 しかし2016年はダブルAのハートフォードに昇格したものの、右肩を痛めてわずか7試合の先発登板に終わってしまいます。6月15日以降はまったくマウンドに上がることもなく、シーズン後半を棒に振ることになりました。しかも悪いことは重なり、8月24日にはガンを患っていた母親が52歳の若さで他界。公私ともにショックなことが重なり、精神的につらい時期でした。

 そんな不運が好転したのは今年の春。ロッキーズのキャンプに参加したところ、バド・ブラック監督の目に止まります。オープン戦での投球を見たブラック監督は、若いセンザテラの潜在能力に感じるものがあったのでしょう。その結果、トリプルAの経験がなく、昨年もダブルAで7試合しか投げていないにもかかわらず、なんと開幕ローテーションに大抜擢されたのです。

 センザテラの過去3年間のマイナーでの成績は、88試合に登板して41勝19敗。なかでも秀でていたのは、通算防御率2.45という安定したピッチングです。その武器を引っさげてメジャーデビューを果たすと、4月は3勝1敗・防御率2.81という新人らしからぬ抜群の安定感を発揮。いきなりナ・リーグの月間最優秀新人賞に選出されました。

 その勢いは5月以降も止まることなく、現在12試合の先発登板でリーグトップタイの8勝(2敗)をマーク。マックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ/7勝)やジェイク・アリエッタ(シカゴ・カブス/6勝)など、球界を代表するエースより多い勝ち星を挙げているのです。

 しかも驚くべきは、「バッター天国」と言われるクアーズ・フィールドを本拠地としながら、防御率3点台(3.56)をキープしている点でしょう。最速96マイル(約154.5キロ)の速球と、キレのあるスライダーやチェンジアップを織り交ぜたスタイルで、メジャーの錚々(そうそう)たるスラッガーを次々と打ち取っています。

 ロッキーズは現在、ナ・リーグ西地区で堂々の首位をキープ。1993年創設の新興チームですが、開幕から50試合の時点で32勝18敗という勝率は球団史上最高のスタートダッシュです。その最大の原動力となっているのが、ルーキーのセンザテラであることは間違いないでしょう。

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