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バルセロナ新監督にチラつく「ベニテスの大失敗」との不吉な共通点

6/11(日) 17:51配信

webスポルティーバ

 バルセロナが、ルイス・エンリケの後任監督として、今シーズンはアスレティック・ビルバオを指揮していたエルネスト・バルベルデ(53歳)の就任を発表したのは5月29日のことだった。

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「クラブ、そしてこのチームのプレースタイルを理解していること。下部組織を重用することができること。判断力、経験、そしてバルセロナの哲学を持った人物」

 バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は、こうバルベルデ選出の理由を述べている。

 これに対して地元メディアは、バルセロナの新たな時代を築くのに最適な監督だと評価し、さまざまな特集を行なっている。選手たちも同監督就任を「心待ちにしている」と、新監督を受け入れる態勢ができているニュースが伝えられるなど、歓迎ムードに包まれている。

 バルベルデが優秀な監督であることは、これまで残した成績を振り返れば間違いないだろう。特に2度指揮しているアスレティック・ビルバオでは、毎シーズン、欧州のカップ戦への出場権を獲得してリーガを終えている。2015年にはスペインスーパーカップでバルセロナを破り、1984年以来31年ぶりのタイトルをもたらした。

 志向するサッカーは縦に速いダイレクトなサッカー。ジョゼップ・グアルディオラよりはルイス・エンリケのスタイルに近い戦いをする監督であり、リオネル・メッシ、ネイマール、ルイス・スアレスが共演する、バルセロナ自慢の3トップの破壊力が活きるサッカーを見せてくれるはずだ。

 ただし、それでも今回のバルベルデのバルセロナ監督就任には、レアル・マドリードの監督として失敗したラファ・ベニテスの面影がちらついてしまうところがある。

 バルトメウ会長の言う「クラブをよく知る」とは、バルベルデがバルセロナでプレーした経験があることを指しているが、それは1988から1990年までの2シーズンであり、27年も前のことである。当時は欧州の覇権を争うのではなく、レアル・マドリードに勝つことだけが絶対だった時代で、チームの立ち位置は全く異なる。

 ラファ・ベニテスもレアル・マドリードの下部組織で選手として12歳からプレーをし、レアル・マドリードBの監督を2年務めており、クラブのことをよく知る監督だった。

「下部組織を重用することができる」に関しては、アスレティック・ビルバオでの成功イメージが大きいのだろう。だがビルバオには、バスク純血主義をとり、バスク地方に関連する選手だけでチーム構成を行なっている特殊な台所事情がある。

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