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クラフトビール勃興にみる、政治とビールの際どい関係 --- 新田 哲史

6/11(日) 16:23配信

アゴラ

首都圏は梅雨入りはしたものの、晴れ渡る東京は10日に30度を超え、もう夏の陽気だ。きのうキリンビールのPRに携わっている知人からクラフトビールの売り込みが来て、飲料業界もハイシーズンに向けてプロモーションをもう本格化させる時期なのね、と夏の訪れを妙に実感した(その辺の事情を書いているのでこの記事はステマではない、笑)。

ただ、困ったことに感想の一つでも書いて差し上げようにも、私は日頃ビールを極力飲まない。さほど親しくない人との宴席では「最初のビールは一杯」の風習にはおつきあいするが、昔からあの苦味にはどうしてもなじめないのだ。気のおけない仲間内の飲み会なら、一杯目は梅酒のロックなり、カクテルなりに走っている。

そんな“アンチビール党”の私だから、そもそものクラフトビールの定義すら存じておらず、知人からもらったキリンの資料を眺めてみたのだが、これが政治やビジネスの動向をウォッチする私にとっても意外に興味深いことが書いてあった。

“金のなる木”か“問題児”か、期待の星なクラフトビール

ビール好きには釈迦に説法で申し訳ないが、クラフトビールの定義は、クラフト(工芸)の名が示すように、職人がこだわりの素材と製法による創意工夫で生み出すビールで、大量生産型と区分している。キリンの調査では、国内のクラフトビールの生産量(2016年見込み)が、3年間で20,000KL→37,000KLと大幅に伸びている。都内でもクラフトビールの専門店が増えている。

一方で、酒業界に詳しくない私でも、そもそものビール市場が衰退傾向というのは知っている。ビール大手5社が今年1月に発表した調査では、12年連続で過去最低の出荷量となっている(時事通信より(http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_seizougyo-beershare))。

クラフトビールといえば、米国ブルワーズ協会での定義の一つが「小規模醸造所での精製」でもあるように(参照サイト(http://www.jbja.jp/archives/3522))、「地ビール」的な印象が強いのだが、キリンのような大手が売り込みに力を入れるのは、成熟・衰退気味の市場にあって「期待の星」なのだろう。昔、グロービスで習ったBCGのプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントに当てはめるならば、業界全体が「金のなる木」(低成長、高シェア)、会社によっては「負け犬」(低成長、低シェア)とも言える情勢下、「花形」(高成長、高シェア)もしくは「問題児」(高成長、低シェア)という次代につながる分野と位置付けられるのかもしれない。

なお、資料を提供してきたキリンビールのクラフトビールの近況をお義理で少し紹介すると、6月下旬に米国製の「ブルックリンラガー」(http://www.kirin.co.jp/company/news/2017/0525_02.html)のビンを売り出し、すでに1月からは、東京、神奈川、埼玉、千葉の飲食店では、地域の業者が作った商品も含めたクラフトビール専用のディスペンサー(http://www.tapmarche.jp/)を展開しているようだ。

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最終更新:6/11(日) 16:23
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