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「合法=安全」とは限らないトリップ体験。注意すべき点とは?

6/11(日) 9:00配信

週刊SPA!

 野草、チーズ、スパイス、VR……決して安全なものだけではないが、限りなく“合法的な手段”だけでハイになるとういう噂の方法がある。化学物質に詳しいサイエンスライター、くられ氏はこうした数々の合法トリップについてどう見るのか。

◆合法でもハイになれるからこそ気をつけたいこと

 まず、アロマオイルを熱して吸うことについては「アロマオイルの香りは深い原始的な部分、大脳辺縁系に直接作用します。ゆえに興奮したり、行動が変わるきっかけとして働きます」

 アロマオイルの効能の一つと呼ばれる、催淫効果は確かにあるのだろうか。

「人間は新皮質での抑制力が高いために、動物のように発情したり、精神の変化をダイナミックにもたらすことはないでしょう」

 記者が実際に試したときに感じた多幸感は、厳密には違うようだ。それではアロマオイルより強力な香りのする香辛料はどうなのか?

「香辛料は医食同源に使われ、中にはナツメグのように向精神作用があるものもあります。ただ毒性もあるので、食品だからといって規格外の使い方をするのはおすすめできませんね」

 「ジュニパーベリーを大量に食すとハイになる」という検証では、笑い上戸になったり、テンションが異様に高まった。これについては「成分に体が反応した証拠」と言うが、同氏の言うように毒性が表出する場合もありうるため常用するのは不安だ。

 それでは、トランス音楽を聞いて気持ちよくなったり、瞑想体験をすることについては?

「聴くと意識が変わったりする音楽や、能力を高める音なんてものは存在しません。最も手軽に精神を変容させる(=トリップ)するのは瞑想。脳機能の研究などから抜群の効果があることが解明されています。ただ、非常に作用が弱く、自己暗示のもつ側面に補足されているとわかっています」

 記者の瞑想体験ではかなりの快感があったが、それは自己暗示の強さによるものらしい。人によっては瞑想でトリップを楽しむのも可能なのだ。

 一方で、もっと強いトリップを求めて最近では野草を吸っている人も出始めたが……。

「そもそも大麻が、野生種を品種改良したもの。野草や園芸草の中には精神に大きな変化をもたらす物質を含む種類がもともと多く存在します。アジサイの一種にはアルカノイドが含まれていたり、チョウセンアサガオやヒルガオなどにもLSDに近い成分が含まれています。サボテンの一種にはMDMAと同じ成分が含まれているのが知られていますが、感受性の高くなる成分があるだけなので、自分を見失うことはありません。まだ安全なほうですよ」

 ともあれ、合法でも十分トリップ可能な手段が溢れる中、気をつける点は何か。

「自意識を保てない人は事故を起こしやすいので、手を出さないほうが賢明。何にせよ事故例もあり、致死の可能性も覚悟しておく必要はあるでしょう」

 「合法」が安全であるという意味ではないということは、くれぐれも認識している必要がありそうだ。

【くられ氏】

サイエンスライター。科学的知識をもって作家、大学講師、企業や学校向けの講演、各種メディア監修など多岐にわたり活動。共同名義での『図解アリエナイ理科ノ教科書』(三才ムック)など著書多数

取材・文/SPA!合法スレスレ探検隊

― 合法スレスレ的にハイになる方法 ―

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最終更新:6/11(日) 9:00
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