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すでに高い完成度を示すシエラネバダ。それでも「まだまだよくなる」

6/12(月) 7:40配信

webスポルティーバ

厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第3回:シエラネバダ

 来春の3歳クラシックはまだ約10カ月も先のことだが、早くもその舞台で活躍が期待される有力な2歳馬が続々とデビューしている。そして、まもなくデビューする若駒の中にも、ファン注目の1頭がいる。

【写真】来春のクラシックで期待される「大物」

 シエラネバダ(牡2歳/父ディープインパクト)である。同馬は、6月25日の2歳新馬(阪神・芝1800m)でのデビューを予定している。

「体が柔らかくて、フットワークはなかなかのものです。走り出すと、本当にいい動きをしますよ。2歳春の時点でも、完成度は高いです。性格面も、ディープ産駒にしてはおっとりしています」

 シエラネバダについてこう評価するのは、デビュー前の育成を行なったノーザンファーム空港牧場の大木誠司氏。同馬の、競走馬としての資質、秘めた能力の高さを手放しで称える。

 育成段階ですでに実力の高さを垣間見せているシエラネバダ。血統面においても、同馬には期待したくなる背景がある。

 母のミスパスカリは、2001年のGINHKマイルC(東京・芝1600m)と、GIジャパンカップダート(東京・ダート2100m)を制したクロフネの妹。デビュー直後はなかなか芽が出なかったが、少しずつ白星を積み重ねて、4歳時にはGIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)で3着に入るなど、素質の一端を見せた。

 そんな彼女が”良血”たるゆえんを本当の意味で証明したのは、引退して繁殖牝馬になってからだ。

 2013年に生んだマウントロブソン(牡4歳/父ディープインパクト)は、未勝利から3連勝でGIIスプリングS(中山・芝1800m)を制覇。3歳の牡馬三冠レースにすべて出走した。

 GI皐月賞(中山・芝2000m)では6着に敗れたが、ハイペースの中を先行し、なかなかの粘りを見せた。残り2戦、GI日本ダービー(東京・芝2400m)では出遅れて7着、GI菊花賞(京都・芝3000m)では大外18番枠に入って7着と、やや運がなかった。それでも、大敗することはなく、古馬になってからの飛躍が見込まれている。

 その他、2014年に生まれたポポカテペトル(牡3歳/父ディープインパクト)も、新馬戦を快勝し、500万条件のゆきやなぎ賞(阪神・芝2400m)を完勝。今春のクラシック出走は叶わなかったものの、ダービートライアルのGII青葉賞(東京・芝2400m)では4着と健闘した。秋には、菊花賞出走が期待される。

 シエラネバダはこれらの全弟。それだけに、関係者はもちろん、ファンの期待も大きい。

 先述の大木氏は、兄たちと比較しながらシエラネバダへの見通しについてこう語る。

「(シエラネバダの)おっとりした気性については、マウントロブソンもそのような感じだと聞いているので、母から来る特徴だと思います。距離は長いほうがいいタイプで、現時点でも完成度は高いですが、まだまだよくなっていきそうな気配があります。早い時期から対応しつつ、3歳にかけてさらに上昇していくのではないでしょうか」

 シエラネバダは、すでに管理する音無秀孝厩舎(栗東トレセン/滋賀県)に移動し、デビューへ向けて調教を重ねている。先々の成長が見込めるだけに、この時点で高いパフォーマンスを見せれば、さらに期待は膨らみそうだ。

 まずは、間近に迫ったデビュー戦を注視したい。

河合力●文 text by Kawai Chikara

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