ここから本文です

面白いと噂のジェフ。ハイプレス・ハイラインって、どんだけ高いのか

6/12(月) 12:15配信

webスポルティーバ

 今季より就任したフアン・エスナイデル監督のもと、ジェフユナイテッド千葉が面白いサッカーをしているということは、小耳にはさんでいた。

【写真】「高いラインで戦え」選手たちに指示を与える監督

 このアルゼンチン人指揮官が求めるサッカーは、ひと言でいえば「ハイプレス・ハイライン」。とりわけそのライン設定は極端で、「どんだけ高いんだよと!」と思わず突っ込みを入れたくなるほどだという。

 当然、背後には広大なスペースが生まれるが、それでも高い位置でプレスをかけて出しどころを抑え、背後にボールを簡単には蹴らせない。あるいは蹴られても、出し手と受け手のタイミングを狂わせることで、オフサイドにかける。その積極的な守備スタイルは一見すると無謀だが、うまくハマればほとんどの選手が相手陣内にいるため、分厚い攻撃を仕掛けられるメリットがある。

 ハイプレス・ハイラインとは、つまり、ハイリスク・ハイリターンと言い換えることができるだろう。

 実際にこれまでの千葉の戦いを振り返れば、そのリスクとリターンの振れ幅の大きさを感じることができる。松本山雅FCに1-3(第4節)、横浜FCに0-4(第9節)、東京ヴェルディに0-3(第14節)と完敗を喫した一方で、V・ファーレン長崎に5-0(第13節)、愛媛FCに4-2(第16節)と完勝。そうした派手なスコアだけでなく、第17節を終えた成績は6勝5分6敗と、勝ち負けを繰り返す出入りの激しい戦いを続けている。

 ハイラインの実効性を知るうえで、奪ったオフサイドの数を見ても面白い。開幕戦のFC町田ゼルビア戦では11回、第6節の京都サンガF.C.戦では12回、第7節のザスパクサツ群馬戦では13回と、何度も10を超えるオフサイドを奪っているのだ。通常、1チーム当たり1試合で2~3回が平均だから、この数はちょっと尋常ではない。

 そんな千葉の特殊なサッカーが首位チーム相手に通用するのか。ホームで行なわれた第18節のアビスパ福岡戦は、彼らの力量を知るうえでも、実に興味深い一戦となった。

 どこまで極端なのか――。そんな高揚感をもってこの試合を見たためか、結論から言えば千葉のパフォーマンスにはちょっと拍子抜けさせられた。

 最終ラインは確かに高いが、「どんだけ!」と突っ込みを入れたくなるほどもでない。ハイプレスも献身的ではあったが、想像の範疇のレベルだった。むしろ感じたのは、バランスのよさ。それでも次々に福岡の選手がオフサイドに引っかかる。得点源のFWウェリントンが次第にイライラしていく様(さま)は、まさに千葉の巧みな守備の賜物だった。

 一方で攻撃面でも、よさが見えた。前線にクサビを入れて、その落としをアンカーのMF佐藤勇人やセンターバックのDF近藤直也がサイドに展開。両ウイングだけでなく、サイドバックも果敢なオーバーラップを繰り出し、厚みのあるサイドアタックを実現する。4-3-3のフォーメーションを採用した千葉は、3-4-3の布陣だった福岡とのシステムのギャップを突いて、サイドから次々にチャンスを作った。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

Sportivaムック
4月13日発売

定価 本体1,472円+税

フィギュア特集
『羽生結弦 平昌への道』
■ヘルシンキの激闘
■宇野昌磨、本田真凜ほか