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酒井高徳のキャプテン経験は、過酷なアウェーのイラク戦でこそ生きる

6/12(月) 17:46配信

webスポルティーバ

◆竹内由恵~たけうっちタイムス~

 ロシアW杯のアジア地区最終予選で、グループB首位(勝ち点16)の日本代表は6月13日(火)にイラクと対戦します。イラクは同グループ5位(勝ち点4)ですが、昨年10月のホームでは、試合終了間際の山口蛍選手のゴールで2-1として勝利したものの、最後まで苦しめられました。

【写真】日本代表を応援する竹内由恵アナ

 今回のイラク戦の会場はイランのPASスタジアム。中立地での開催とはいえ、実質はアウェーです。難敵から勝ち点を獲得するためにも、チーム一丸となった戦いが求められる一戦で、私が注目しているのが、ブンデスリーガ1部のハンブルガーSV(HSV)所属の酒井高徳選手です。

 酒井選手は、HSVが2部降格の危機にあった2016-2017シーズン途中からキャプテンを務め、チームを牽引してきました。そして、最終節でヴォルフスブルクに勝利して残留を決めた際には、試合後のピッチ上で、サポーターから「よくキャプテンを引き受けてくれた!」と感謝の言葉をかけられたそうです。残留を決めて涙を流していた酒井選手でしたが、「(チームが不調のときは)常にいいことばかりが聞こえてきたわけではなかったので……」と、苦しい時期を乗り越えてきた胸の内を明かしてくれました

 なによりもキャプテンとして背負うプレッシャーは非常に大きかったといいます。HSVは、1963年から現在まで、ブンンデスリーガで唯一、2部に降格したことのない伝統あるクラブ。そのホームスタジアムには、1部に在籍している時間を刻み続けている時計があり、以前、酒井選手は『やべっちF.C.』の取材で「自分がキャプテンになって、(クラブの1部在籍の継続を)途切れさせることがあってはいけないという重圧は相当なものです」と話していました。

 シーズン中、ヒリヒリとした試合が続くなか、酒井選手がキャプテンとしてもっとも気を配ったのは、チームメイトとのコミュニケーションでした。

「チームが勝つためには、ベンチメンバーを含めた25人が一丸とならなければいけない」と考えた酒井選手は、とりわけ、調子を落としている選手や、出場機会がなく不満を抱えていそうな選手に積極的に声をかけていたそうです。

 自分のプレーやコンディションの問題、さらにはキャプテンとしての重責に悩むことも当然あったそうですが、「そのことを口にすると負のオーラが出てしまって、チームによくない影響が出そうでしたから」と、ぐっと我慢。自分が何をすべきかを考え、チームのことを最優先していたのです。

 酒井選手はキャプテンになる前から、もともと周囲への気づかいを大切にしていたそうです。また、チームメイトから「落ち着いている」と言われることが多く、今シーズンのキャプテンとしての経験で、さらに動じることなく平常心でプレーすることができるようになったといいます。

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