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J1昇格候補のはずが低迷する松本山雅。「あっさり失点病」は治るか

6/12(月) 18:08配信

webスポルティーバ

 6月11日、松本。日差しは初夏だったが、風が火照る肌を冷やした。

「我慢の試合だった」

【写真】松本山雅・松田直樹ゆかりの店は今…

 試合後、J2水戸ホーリーホックの選手はそう洩らしている。我慢して辛抱して、一発を叩き込んだ。どちらが優位かは明白な一戦だったと言えるだろう。

「内容は悪くなかったが、FK一発でやられた」

 一方のJ2松本山雅の三島康平は、抑えたトーンでマイクの砲列に向かってそう言った。勝負の結末はしばしば酷薄だ。

 試合の主導権を握った松本だが、結果は0-1と膝を屈した。これでリーグ戦は黒星が先行。順位は15位まで後退した。J1昇格レースは長丁場で、まだ猶予は残されているものの、危険水域に近づいている。

 では、水戸戦は何がズレ、結果が逆になったのか?

「今シーズンを象徴するようなゲームだった」

 松本の反町康治監督は、絞り出すような声音で語っている。

 今シーズン、松本はJ1昇格最有力候補として発進した。

 昨シーズンは84ポイントを獲得。例年なら優勝しても不思議ではない勝ち点だったが、3位で昇格を逃した。ただ、サッカーの質は確実に向上。ボールプレーの時間を増やし、幅を使った攻撃は迫力十分だった。

「J1から落ちて、同じことをやっても成長がない。時間をかけて、”ボールが流れるルート”を作ってきた。その成果は(プレーオフでも)出せたと思う」

 昨シーズン、プレーオフで敗れた反町監督はそう言ったが、それは強がりでも、言い訳でもなかった。プレー精度は上がっていたのだ。

 今シーズンも、その戦いを踏襲した。

 水戸戦も、松本はイニシアチブを握っている。工藤浩平がエリア内に侵入して左サイドを破り、波状攻撃を食らわす。石原崇兆が右サイドからピンポイントのクロスを折り返し、高崎寛之がヘディングで合わせた。

 前半から能動的に攻め、高さでもアドバンテージを取った。相手陣内のFKでは、ヘディングの強いセンターバック、飯田真輝を前線に上げ、同じく高さのある高崎とツインタワーで脅威を与える。前半36分には、GKが蹴ったロングボールを飯田が競り勝って裏に落とし、そこに走り込んだ高崎がGKと1対1になった。

 前半だけで10本のシュートを打ち込む。コーナーキックは6本で、対する水戸は0本。どちらも無得点とはいえ、ほぼワンサイドだった。

「チャンスメイクするところまではできている」と、反町監督は展開を振り返った。

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