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10倍株マネジャーの教え 打率3割、成長で会社を選べ

6/13(火) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 「規模が小さい会社ほど、株価が値上がりする余地が大きい。市場で評価されていない銘柄が突然評価されるようになると、株価が大きく上昇するからだ」

 こう話すのは、独立系運用会社スパークス・アセット・マネジメントの常務執行役員でCIO(最高投資責任者)の藤村忠弘さんだ。日興証券投資信託委託(現日興アセットマネジメント)に在籍していた時から、国内の中小型株への投資を一貫して手掛けてきた。

■銘柄選定の3つの観点

 スパークスで運用している公募の中小型投信は3本。2017年1月には「スパークス・プレミアム・日本超小型株式ファンド」が、投信評価会社モーニングスターが毎年表彰している「ファンド オブ ザ イヤー」の国内株式中小型部門で、16年の最優秀ファンドを受賞した。この投信は、全上場企業のうち時価総額で下位2%以下の銘柄から対象を選ぶ。15年9月の設定からの累積リターンは、17年3月末時点で42.7%に上る。

 藤村さんが投資した銘柄の中で「テンバガー(10倍株)」を達成した銘柄は3つ。福利厚生代行サービスのベネフィット・ワン(東2・2412)、同じく福利厚生代行会社で、海外赴任者の日本の自宅を賃貸管理するサービスで業績を伸ばすリログループ(東1・8876)、介護・医療業界向け人材紹介会社のエス・エム・エス(東1・2175)だ。いずれも、日興アセットマネジメントの「グローバル・ラップ 日本小型株式ファンド」に16年3月時点で組み入れられている。

 「テンバガーを狙って達成したわけではない。2~3倍の値上がりを目標にして購入していたら、結果としてテンバガーになった」

 藤村さんはこう語り、個人投資家が最初からテンバガーを狙って投資することに懸念を示す。テンバガーを意識し過ぎると、上場したばかりで確かな収益基盤のない株や、旬のテーマを追い風に一時的に急騰する銘柄に飛び付き、結果として大きな損を被りかねないと危惧するからだ。

 「昨年にもAI(人工知能)やスマートフォン向けのゲームソフトの会社の銘柄で、株価が5~10倍に急騰した銘柄があったが、すぐに急落している。企業の事業がいきなり10倍に拡大することはない。テーマ株ではなく、長期にわたって成長する株を買うべきだ」

 そうした銘柄をどう発掘しているのか。藤村さんは、(1)企業の成長ポテンシャル(2)経営者のクオリティー(3)収益の質──の3つを挙げる。これらは、経営者、ビジネスモデル、市場を3つの輪(柱)とするフレームワークに基づいて、企業の実態価値を定性と定量の両面から分析するスパークスの投資手法に通じるものだ。

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最終更新:6/13(火) 7:47
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