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清宮幸太郎 「打球の質は筒香より上」と見るスカウトも

6/14(水) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 高校通算100号を達成した早稲田実業・清宮幸太郎(18)。日本記録達成へのカウントダウンが始まったが、「ホームラン数が多いのは練習試合を多くこなしてるからでしょ」と、その実力を疑う声があるのも事実だ。今回は清宮の“真の実力”に迫る──。

「高校通算107本の日本記録を抜くことは間違いない。夏の西東京大会予選で本塁打を量産し、さらに甲子園にも出場できれば、あの松井秀喜(43歳、高校通算60本)の2倍となる、前人未到の120本も夢ではありません」(地方紙の高校野球担当記者)

 メディアは清宮の「記録更新」ばかりに目を向けるが、プロのスカウトたちは、必ずしも「通算本塁打数=実力」とは見ていない。

 振り返ると歴代本数1位の山本大貴(22歳、107本・神港学園→JR西日本)はプロ入りしないまま引退。清宮に抜かれるまで2位だった黒瀬健太(19歳、97本・初芝橋本→ソフトバンク)は今のところ二軍で3本塁打しか打っていない。

 それでも「清宮が突出したバッターであることは間違いない」と語るのはイチローの「振り子打法」の生みの親であり、オリックスや阪神、巨人で打撃コーチをした河村健一郎氏だ。

「軸足である左足の太腿を送り込むように回転させるフォームは松井秀喜そっくりです。100号もそうでしたが、最近の清宮はボールの中心をわざと外して下から3分の1の部分を叩くことで、スピンをかけ高く遠くまで飛ばせるバッティングができるようになってきている」

「打球の質だけで見ると、WBC日本代表の4番・筒香嘉智(25)より優れている」と語るスカウトもいる。

「筒香や阿部慎之助(38)は、ライト方向に引っ張ったライナー性のホームランが多い一方で、引っかけて打ち損じてしまうことも少なくなかった。

 しかし、清宮のように強烈なスピンがかかっている球は、角度がつき伸びもあるため、こすってしまったような球でもスタンドまで届いてしまう」(セ・リーグ球団スカウト)

 長打力もさることながら、最近はミート力も向上しているという。

「重心が投手側に流れず軸がしっかりしてきたのでバットコントロールも良くなった」(前出・河村氏)

 左キラーと言われた元阪神の遠山奨志氏も投手の目線から解説する。

「以前よりもテイクバックが小さい無駄のないスイングになり、ミスショットが少なくなった。同時に右肩を残して打てるようになり、苦手とされた左投手にも適応しつつある。左キラーと呼ばれた僕から見ても穴が少なくなりましたよ」

※週刊ポスト2017年6月23日号