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ポスト・スマホのAIプラットフォームの覇者は誰か?

6/14(水) 12:20配信

Wedge

 アップルが発表したばかりのHomePodや、アマゾンのEchoやグーグルのHomeというマイク付きのスピーカーが、米国で大きな話題になっています。音声データを分析する米国のベンチャー企業、ボイスラボ(VoiceLabs)の調査レポートは、スマートスピーカーと呼ばれるそれらの製品は、2015年に170万台、2016年に650万台が出荷され、今年は2450万台が販売されるだろうと予想しています。また、コムスコア(comScore)が3月に公開した調査資料によると、米国のインターネットに繋がった家庭の8%にスマートスピーカーがあり、その9割はアマゾンのEchoシリーズだそうです。

 ラインやマイクロソフトも同様の製品の発売を計画しています。このように、各社がこぞってスマートスピーカーを発売するのはなぜでしょうか。

ポスト・スマホのプラットフォームの前哨戦

 パソコンの時代には、ユーザーはブラウザを使ってインターネット上のサービス(以下、単にサービス)にアクセスしていました。その時代のプラットフォームの覇者は、いうまでもなくWindowsを提供するマイクロソフトでした。ハードウェア市場には、IBMのPC/ATの互換製品で多数のメーカーが参入して競争が激化しましたが、OSはWindowsの独占状態が続きました。

 スマートフォンの時代には、マイクロソフトに代わって、アップルとグーグルがプラットフォームの提供者になりました。それぞれiOSとAndroidという、スマートフォン用のOSがプラットフォームです。アップルはiOSを搭載した、iPhoneというハードウェアの販売で驚異的な成長を遂げました。グーグルはAndroid OSのライセンスを無償でスマートフォンのメーカーに提供し、OSに付属した検索や地図アプリなどからの自社のサービスへのアクセスを増やし、広告ビジネスの拡大につなげています。

 そして、新たなプラットフォームとして、クラウドの「音声アシスタント」が注目されています。パソコンの時代でもスマートフォンの時代でもそうであったように、AIの時代にもプラットフォームを押さえたものが、新しいエコシステムの利権を握ることになるでしょう。その前哨戦が、スマートスピーカーで始まっているのです。

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最終更新:6/14(水) 12:20
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