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これを加えれば何でもおいしくなる!? マレーシアの万能調味料「サンバル」

6/14(水) 12:01配信

CREA WEB

 知る人ぞ知る美食の国、マレーシア。この連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。

すべてはサンバルから始まった

 和食にかかせない調味料といえば、醤油ですよね。マレーシア料理における醤油的な役割の調味料といえば、ずばり、サンバルソース(通称、サンバル)。

 このサンバルこそが、私たちをマレーシアごはんの世界に導いた味。マレーシア料理のどこが好きなのか?  ということを突きつめて考えていくと、このサンバルの味にたどりつくのです。

 ということで今回は、私たちをとりこにした味覚の原点、サンバルに迫ります! 

 サンバルは、ひとことでいうと、唐辛子ペーストです。真っ赤な見ためで見るからに辛そうですが、豆板醤やコチジャンのように、辛さのなかに、深いコクとふくよかなうま味があります。

 ベースとなる食材は唐辛子。そこに、玉ねぎ、にんにく、生姜といった香味野菜をすり潰して加え、油で炒めます。干し海老や海老の発酵ペースト(ブラチャン)で香ばしさを加えたり、砂糖を入れて甘辛に仕上げたりすることもあります。

 舐めてみると、最初は甘いように感じるのですが、これは玉ねぎの甘み。そのあとにじわっと広がる辛み、そして海老の香ばしさ。これらのさまざまな味がくり返しくり返し口の中に広がり、気がつけば、どんな料理にもサンバルをかけたくなる、マヨラーならぬ、サンバラーになってしまうのです! 

 サンバルがここまで愛されるようになったのは、このコラムで何度も登場したマレーシアの国民食「ナシレマッ」とのコンビ結成によるもの。

 ココナッツミルクの甘い香りがするご飯と、甘辛のサンバルの相性は抜群なのです! 

サンバルの味はおふくろの味ともいえる

 さて、サンバルの作り方をご説明しましょう。

 実は、サンバル作りはかなり過酷。ペースト状にした玉ねぎをたっぷりの油で炒めるので、玉ねぎの水分が油に反応してはねるし、そこにペースト状にした唐辛子を加えるので、唐辛子の刺激で目は痛くなるわ、そしてケホケホむせるわ。その状態で、じっくり2~3時間ほどかけて煮詰めるというから、けっして楽な作業ではありません。

 こんなに手間がかかっても手作りサンバルにこだわるのは、各家庭で受け継がれた味があるから。それぞれ好みの味があり、それを大事に守る。「母さんの作るサンバルが一番おいしい」と話すマレーシア人の言葉を聞いていると、サンバルには人々の思い出がつまっている、と感じるのです。

 もちろん、日本のマレーシア料理店でも、サンバルは店の命。シェフが腕によりをかけたサンバルで勝負しています。こちらは先ほど登場した「マレーアジアンクイジーン」のサンバル。

 こちらは茨城にある「5分でカオマンガイ(旧ポコピサン)」のサンバル。

 どちらも深いコクがあり、そのまま食べてもおいしい!  野菜スティックにつけたり、冷奴にかけたりしてもよさそう~。どちらの店も、これ以外にもサンバルは数種あり、料理に合わせて使い分けている、とのこと。

 また、マレーシアのスーパーでは瓶詰調味料として販売されています。これを使えば、ナシゴレンやミーゴレンが簡単に自宅で作れるので、お土産にぜひ。

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最終更新:6/14(水) 12:01
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