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中国が最も「御しやすし」とした歴代首相は鳩山由紀夫

6/15(木) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 したたかな外交戦略で日本を揺さぶり続ける中国。彼らにとって最も御しやすかった平成の首相は誰か。産経新聞外信部次長・矢板明夫氏が解説する。

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 中国が「御しやすし」とした歴代首相の筆頭は間違いなく鳩山由紀夫である。私は2009年10月に北京で開かれた日中韓サミットを取材したが、このとき鳩山は突如「日本は今まで米国に依存しすぎた。これからは中韓と仲良くする」と宣言した。これには日本政府関係者ばかりか中国の温家宝首相まで唖然とした。

 正体不明の「東アジア共同体」構想を掲げる鳩山は東シナ海のガス田開発問題でも、中国の胡錦濤国家主席に「東シナ海を“友愛の海”にしよう」と呼びかけるなど親中発言を連発した。

 頼んでもいないのに中国が期待する政策を連発した鳩山政権時代、中国の野心は膨張した。その後の安倍政権が対中で強硬な態度を取ると、中国は「安倍は軍国主義者だが日本の民意は鳩山にある」など、自らを正当化する手段として鳩山を今なお利用している。

 ちなみに鳩山政権の“最大の実力者”と言われた小沢一郎も中国とズブズブの関係だ。2009年12月に当時国家副主席だった習近平が来日した際、「30日ルール(*)」を破って天皇陛下と会見させた件は記憶に新しい。

【*国要人が天皇との会見を希望する場合、当日の30日前までに文書で申請することを求めた宮内庁と外務省間の取り決め。】

 その後の菅直人は前任者の反省から対中政策を若干厳しくした。2010年9月、尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件では、海上保安庁の巡視船に衝突した中国漁船船長を逮捕。法に則り粛々と対処する姿勢を見せた。

 だがこの時、中国の常套手段が出た。彼らの対日外交は、持ち金を全て賭けて勝負に出る“オールイン”という手法が特徴である。

 事件後、中国は首脳級から民間までの交流を全てストップするだけでなく、何の関係もない「フジタ」の社員を拘束してレアアースの輸出を停止した。このオールインに恐れをなした菅は那覇地検に責任を擦りつけ船長を釈放。中国の恫喝外交が完全勝利した。

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