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メディア連携、新たなスタイルで続々誕生:Google&Facebook独占の陰で

6/15(木) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

倒せないなら仲間になろう。デジタルメディアのセルサイドは、断片化した世界で広告費を争っていたが、それぞれが広告費を完全につかみ損ねるよりも、力を合わせたほうがマシだと考えはじめた。

たとえば、コンデナスト(Conde Nast)、ボックス・メディア(Vox Media)、NBCユニバーサル(NBCUniversal)が3月に発表した広告販売の提携だ。この提携により、「GQ」「ヴォーグ(Vogue)」「ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)」「ニューヨーカー(The New Yorker)」といったコンデナストのタイトルが、ボックス・メディアとNBCユニバーサルのデジタル資産を扱うプライベートマーケットプレイス「コンサート(Concert)」に広告インベントリー(在庫)を提供する。3社はまた、適切な資産に横断的に掲載できるスポンサードコンテンツも販売するという。

3社は、インターネット調査企業コムスコア(comScore)の数字を挙げて、合計2億人の消費者へのリーチ能力を広告主に提供できると説明した。また、紙、デジタル、ソーシャルにまたがるファーストパーティのユーザーデータと、オンラインおよびオフラインの購買とをマッチさせることができる、コンデナストの「スパイア(Spire)」も提供する。

このコンデナスト、ボックス・メディア、NBCユニバーサルの提携は、広告販売の促進のためにさまざまな企業が手を組んでいる一例にすぎない。大はテレビ業界大手から小はデジタルパブリッシャーまで、あらゆるレベルで起きているのだ。通常はRFP(提案依頼書)の獲得を競うメディア企業たちだが、広告費の少なくとも一部を獲得することをめざしている。

メディアタイプ横断型の提携

いちばん最近では、ナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)がマッシャブル(Mashable)、スキム(theSkimm)、アトラス・オブスキュラ(Atlas Obscura)などをパッケージにした「ファーザーコミュニティ(Further Community)」という新しいソーシャルコンテンツ商品を広告主に売り込みはじめた。ファーザーコミュニティでは、パブリッシャーをはじめとするコンテンツパートナーが一体になった、動画、テキスト、写真にまたがるスポンサードコンテンツのプログラムを提供している。

テレビ業界でも提携が進んでおり、大手ネットワークは、リニアテレビを含むさまざまなプラットフォームを横断して、マーケターが広告のターゲティングや測定を実施するためのデータの使い方を提案している。複数のネットーワークグループ間の提携で、いまのところ最大なのは、バイアコム(Viacom)、ターナー(Turner)、FOXネットワーク(Fox Networks)などが共同設立したターゲティングプラットフォームで独立事業の「オープンAP(OpenAP)」だ。3社はオープンAPの発表のなかで、マーケターはこれを通じて、3つのウォールドガーデンの異なるデータセットにとらわれることなく、この3社のポートフォリオに対し広告のターゲティング、支出、および測定ができると説明している。

中小のデジタルパブリッシャーやソーシャルパブリッシャーのあいだでは、アドホック(一時的)な提携が増える傾向にある。たとえば、父親に着目したデジタルパブリッシャーの「ファーザーリー(Fatherly)」は、プランデッドコンテンツのキャンペーンで7つのパブリッシャーと手を結んだ。そのひとつである「ナウディス(NowThis)」との提携では、ゼネラルモーターズのGMCシエラ(GMC Sierra)ブランド向けに4本のオリジナル動画と記事のシリーズを制作している。

こうした提携は、ガーディアン(Guardian)主導のコンソーシアムであるパンゲア(Pangea)や、2011年のAOL、マイクロソフトおよび米ヤフーの提携のような、ひと昔の広告提携とは少し異なる。かつては、複数の資産に渡るディスプレイ広告とプログラマティックメディアバイイングに主眼があった。今回は各社、コンテンツ制作やデータトラッキング機能を提供することで、単なるメディアバイイングに留まるものではないと主張している。

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