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執拗に女性の手を引くオランウータン、理由は

6/15(木) 7:20配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

ツアー客が遭遇した珍事、親愛の印か? 助けを求めているのか?

 オランウータンを近くで見られるかもしれない――インドネシア、ブキットラワンのジャングルを歩くツアーに参加した若いカップルはそう期待していた。だが、彼らを待っていたのは「近くで見る」以上の事態だった。

【動画】執拗に女性の手を引くオランウータン

 その出来事は、樹木が生い茂るジャングルを歩く一団の目の前で起こった。1匹のオランウータンがカップルの女性の手首を両手でつかみ、強く引いて地面に座らせてしまったのだ。背中には、そのオランウータンの子どもと思われる若い個体がしがみついていた。

 どうしたらいいか戸惑った女性は、地面にしゃがみこんだまま、オランウータンの指をそっと引き剥がそうとした。最終的には、オランウータンは食べ物につられて女性の手を離し、子どもと一緒に歩き去った。

 このカップルがツアーガイドから聞いたところでは、オランウータンはおそらく女性をガイドと勘違いして、フルーツを持っているはずだと考えたのだろうということだった。

人間に親しみを感じている?

 この動画を見ていると、遺伝的に人間と非常に近しい関係にあるオランウータンは、我々に対して親しみを感じているのではないかと思えてくる。

 しかし、ナショナル ジオグラフィック協会の助成を受けている研究者で、オランウータンの行動に詳しいシェリル・ノット氏は、それは間違いだと語る。動画の中のオランウータンの行動や、その場所がオランウータンのリハビリ施設の近くだったことを考えると、このオランウータンは過去に人間に保護され、リハビリを経て森へ戻された個体ではないかとノット氏は推測する。

「このオランウータンのことをよく知らない状態での解釈は難しいですが、リハビリを受けたことのある個体は人間に強い結びつきを感じるものです。あの個体は女性の手を握ることで、何らかの社会的な接触を求めていたのでしょう」

 オランウータンが地面に降りているところから見て、管理施設が餌を制限している可能性もあるとノット氏は付け加える。野生のオランウータンは通常、樹上を移動するからだ。

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