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オトコの価値は何で決まる? 『おとなの恋の測り方』で問われる恋愛観

6/16(金) 18:00配信

週刊女性PRIME

「もしもし? 君の携帯を拾ったんだけど、渡したいから会わない? 僕は目立つからすぐわかるよ♪」―いくらなんでも怪しすぎて会うわけないでしょ!? ―と思いきや、そこから思わぬ恋がスタートするところがフランス映画の醍醐味。でも正直、待ってました! という気分にもなる。映画はアクションやホラー、重いテーマばかりじゃない。とくに世の中が複雑になっているとき、疲れているときこそ、こういう“軽さ”が心をふわっとくすぐる。

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 物語の舞台はフランスのマルセイユ。敏腕弁護士のディアーヌ(ヴィルジニー・エフィラ)は離婚して3年目。でも元夫とは職場が同じ。意見が合わなくて離婚したくらいなので、職場でもギクシャク&イライラ。レストランに携帯を忘れたことすら気づかず帰宅。そこにかかってきた1本の電話、それが文頭のやりとり。

 センスのいいユーモア、ウイットに富んだ会話に惹かれたディアーヌは「知らない人と食事はしない。でも昼間なら」と会う約束を。

 どことなく恋の予感にときめき、キメッキメのファッションで約束の場所に向かうディアーヌ。でも現れたのはたしかにひときわ“目立つ”136センチの小柄男子だった──!? 

 予想外の身長差にがっかり感をぬぐいきれないディアーヌ。けれど強引ながらもアレクサンドル(ジャン・デュジャルダン)とデートを重ね、人柄にふれるうち、彼に心がなびいてゆく。

 高名な建築家で、富裕層。知的で優しくて楽しくて、どこをとっても嫌いになる理由は見つからないアレクサンドル。でも……、でもでも、どうしても「理想の恋人像」の呪縛を捨てきれないディアーヌ。問題は《身長差》だけなのに、ソコがどうにも乗り越えられない。はたして「オトコの価値は何で決まる?」。違いを受け入れるのは勇気と愛? おとぎ話のようなロマンティックコメディー。フランス式恋の多様性を楽しんで。

文/大林千茱萸

《映画家/料理家/【ホットサンド倶楽部】主宰》監督作品『100年ごはん』は “映画+食事+おはなし会”の循環型上映会にて世界200か所を巡回。活動内容を記した『未来へつなぐ食のバトン』(ちくまプリマー)も絶賛発売中!! 

最終更新:6/16(金) 18:00
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