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ピースオブケイクがめざす、デジタルメディアの理想郷:電通・TBS・イードとの資本提携を経て

6/16(金) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

「デジタルメディアがあまりにも儲からない現状は問題だ。これだけネットを見ている人が増えているなかで、制作費や関わる人たちの待遇を出版やテレビなど、ほかのメディアなみにすることは本来なら可能なはず。さらにいえば、そういう未来が来ないと、面白いものを作る人が減り、やがてはコンテンツ産業全体がしぼんでしまう。だから、そこをなんとかしたい」。

『「note」が目論む、誰も損をしないビジネスモデルとは?』ではnoteという課金可能なプラットフォーム上で、クリエイターがシステムや営業の心配をせずに作品の発表をビジネスとして成り立たせている事例を取り上げた。

冒頭の言葉は、そのnoteを運営するピースオブケイク代表取締役CEOの加藤貞顕氏のものだ。「noteで活躍しているクリエイターのなかには年収数千万円という方もいる。個人でここまでできるなら、同じことを、メディア企業が本気でやればどれだけ収益があがるか」。

3本柱でより盤石な収益体制

現在はクリエイター単位、企画単位での成功事例だが、加藤氏がその先にめざすのは、企業単位での収益性である。それをどう成し遂げていくのか。その答えのヒントになるのが、2016年立て続けに行われた、電通、TBS、イードとの資本提携だ。

noteは、個人のクリエイターがマンガやイラスト、文章、写真、動画などを自由に投稿でき、かつ無料から最大5万円まで柔軟に課金設定ができる。同社のもうひとつのサービスであるcakesでは、cakes編集部が編集するコンテンツのほかに、出版社がこれから出す書籍の内容を刊行前から連載するなどの試みがある。今年2月に刊行された堀江貴文氏の著書『錬金』もそのひとつだ。cakesは月額500円(1週間150円)で読み放題。コンテンツホルダーには、読まれた分に応じて収益が分配される。noteがいわばCtoCなのに対し、cakesはBtoCの色合いが濃い。

同社では、noteやcakesのプラットフォーム構築の技術を、SaaSとしても提供している。独自開発のCMSは、直感的なインターフェースでコンテンツを投稿できると同時にソーシャルメディアなどへの投稿も一元管理でき、すでに会員組織をもつメディアのデータベースとの連携も可能だ。TBSとの提携により、同社コンテンツの課金や、番組とグッズ販売をさらに効果的に組み合わせていくなど、映像コンテンツのさらなる収益性向上を模索していくのだろう。

「メディア企業のCMSやデータベース構築など、さまざまな相談を受けデジタルメディア個別の課題を見てきた。我々の仕組みを使いたいという要望もありメディアグロース事業として展開している。我々のプラットフォームは独自ドメインも使え、デザインもカスタマイズできる。課金や集客など、機能の一部だけを部分的に組み込むという要望にも応じていく」。

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