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オフグリッドで家まるごと自給エネルギー!

6/16(金) 19:10配信

サライ.jp

写真・文/柳澤史樹

初夏の訪れを日々の花や草木の成長に感じる毎日。それでもまだ夜は日によって薄手のセーターがいる神奈川県は津久井エリアです。

そんな寒がりの私にとってエネルギーはとても重要な問題。2011年の震災以降、エネルギーの自給について考えはじめた我が家では、小型のソーラーパネルと蓄電池を購入、携帯の充電や非常用に使うようになりました。

しかしもし可能なら、家一軒、丸ごと再生可能エネルギーにできたらすばらしい。

そんなことを考えるなか、同じく震災をきっかけに、神奈川県横浜市に電気を自給できる「オフグリッドハウス」を建て、そこでの暮らしを送っているサトウチカさんの見学ツアーに参加してきました。

チカさんは、その暮らしを女性週刊誌のweb版に長期連載したり、日本中に招かれて講演したりと引っ張りだこ。そのチャーミングなルックスと、凛とした「女神キャラ」で、女性を中心に大人気の“オフグリッドの伝道師”です。

自家製の再生可能エネルギーで果たして本当に自給できるのか? どうぞご覧ください。

■価値観を変えた東日本大震災がきっかけ

チカさんが電気の供給を受けない「オフグリッド」の暮らしに入ったきっかけは、2011年の東日本大震災。その10カ月前に、結婚を機に購入したばかりの新築マンションに住んでいたチカさん、当時は都内で働いていて、その日は電車が止まってしまい3時間歩いて帰ることになったそうです。

自宅エリアは停電、マンションのエレベーターが使えず、階段を上りやっとの思いで部屋に着くも、今度は照明もエアコンも何もつかない!

電気がダメでもガスは生きているはずだと思って「そうだ、お風呂に入ろう!」と思い立つも、給湯装置が電気で動くために使えず断念。

電気に頼り切った人間の生活の脆さを痛いほど実感し、お金やいのちなどに対する自身の価値観が変容したチカさんは、そのマンションを売り、一念発起で横浜市に現在のオフグリッドハウスを新築、2014年9月からいまの暮らしを始めたのだそうです。

ご自宅の屋根には8枚のソーラーパネルを設置し、発電した電気を蓄電。軒先に設置した200リットルタンク付きの太陽熱温水器と少しのガスで温水供給もカバーします。雨でも曇りでも発電し、引っ越して以来停電はないそうです。

さらに「家に電線が繋がっていないのが、こんなに開放感を感じるものなのか!」という新鮮な驚きがありました。家を建てるとき、電線を引くために庭先に電柱を立てたくなかったというのも、この暮らしに移る大きな理由のひとつでもあったそうです。

さて、外で説明を受けたあとは、ご自宅のお部屋に移動してお話のつづきを伺いました。

*  *  *

そもそもの「オフグリッド」の意味は「オフ=切る」「グリッド=送電網」。つまり電力会社に頼らず、電気を自給する生活のことです。

一般的に、ソーラーパネルによる家庭での太陽光発電システムは、余った電気を売る「売電」の利益で設備費を賄うのですが、そもそも電力会社との売電契約をしていないサトウ家。発電量の多い季節などは「電気富豪(チカさん談)」になり、クーラーを使っても使い切れないそうです。

その経験を通じて「お日様リズムの晴耕雨読な暮らし」「電気自体は便利で悪いものではない。作り方と使い方次第なんだ」と、考えも生活も変わったのだとか。

お話しはその後、基礎的な電気の知識や、電気代節約のテクニックなど、お役立ちの知識を経て、生活に重要な「調理」に移ります。

チカさんは、太陽光ではなく太陽熱を活用した「ソーラークッカー」でつくるお日様レシピをWeb連載で紹介しており、それが大人気だそうです。

■「分け合う」がこれからの生き方

チカさんは最後に「人間が理にかなった生き方をしていれば、自然は食べるものもエネルギーも余るように創造してくれる。それを分け合える社会になってほしいです。」と語りました。

彼女の明るく、優しく、でも凛とした言葉に、私たちが一番最初に買ったソーラー扇風機が廻ったときの喜び、電池が切れて止まりそうになる機械を愛おしく感じた驚き、自然を友人らと分け合い生きていることの豊かさや快適さを感じ、胸がジーンとなりました。

最初から家のエネルギーを全部変えるのは大変かもしれません。しかしこの「分け合う」生き方の心地よさに気がついた人から、エネルギーについて考え、できるところから変えていくことで、もっと気持ちのいい社会になるはず。

ぜひみなさんも、オフグリッドライフに向けて、できることからチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

写真・文/柳澤史樹
フリーライター/ 自分史アドバイザー。歴史を楽しむ情報サイトや企業ファンサイトのマネージメント、ビジネスコンセプトやコピーの執筆、多数の著名人取材などの他、現在は一般社団法人 自分史活用推進協議会認定 自分史活用アドバイザーとして、個人の軌跡を残す「自分史」を活動の軸とする。2016年暮れ、地元横浜から相模原市緑区へ引越し、農的暮らしと執筆生活の両立へシフトチェンジ中。

最終更新:6/16(金) 19:10
サライ.jp

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