ここから本文です

牧場で生まれた白猫ぷるちゃんの物語

6/16(金) 8:10配信

@DIME

牧場で生まれた白猫ぷるちゃん

「目の前にいる人を救うために何ができるか考える。神様の目をまっすぐに見つめて胸を張れる生き方。それが揺ぎない信念」

【写真】牧場で生まれた白猫ぷるちゃんの物語

歌手・美輪明宏さんの言葉は、覚悟を決めて猫と暮らし始めたKさんの思いと重なる部分があるのかもしれません。

ブルーアイが美しいこの子の名前は「ぷるちゃん」。とっても臆病だけど穏やかで優しい4歳の女の子です。

「名前は家に連れて来たときにプルプルと震えてたので『ぷる』と名付けました」

そう語るKさんとぷるちゃんとの出会いは牧場でした。というのもKさんは馬の仕事に携わって28年のベテラン。厩舎で馬のお世話をする厩舎員として働いています。

そんなKさんが以前働いていた牧場には黒猫が住み着いていました。同じ厩舎員のおじさんがまめに面倒を見ていたそうなんですが、

「ある日、黒猫が厩舎で子供を産んだんです。黒1匹と白3匹。その時はまだ猫を飼う気持ちにはなってなかったんです」

「実はその一ヶ月前に13年飼っていた愛犬が亡くなったばっかりだったんです」

愛犬とのつらい別れに悲しみも癒えていない状況。心の準備は整っていませんでした。そこでKさんは引き取ってくれる里親を探しました。生まれてから3か月、黒猫と白猫1匹は里親が見つかりましたが、もう一匹の白猫だけはなかなか貰い手が見つかりませんでした。

その白猫だけは他の子と違って、人が来ると隠れてしまったり、ご飯も人が居なくなるまで食べに来ない人見知りな子だったそうです。これだと誰も貰ってくれない、Kさんの不安は募るばかり。さらにもう一つ危惧していたことがありました。

「目を見たら、少し焦点が合ってない…。ブルーアイだし聴覚に障害があるから怖がって隠れるのかも?」

一見、神秘的で吸い込まれそうなほど美しいブルーの瞳ですが、ブルーアイの白猫は遺伝子の影響で耳に障害のある子が多いと言われています。ブルーアイの白猫のうち、60~80%が聴覚障害をもっているというデータもあるほど。

悩みに悩んだ末、Kさんは決めました。たとえ障害があっても室内で飼えば大丈夫と信じ、自分が里親になることにしたのです。

もともと種類問わず、生き物が大好きだったKさん。小さい頃から生活の中に生き物がいました。ですが、白猫を飼ったのはこれが初めて。まずは不安を解消するため、白猫を病院に連れて行ったそうです。

「獣医さんに診てもらったら、聴覚にも問題なく健康体でした。ぷるは臆病な性格ですが、外で暮らしていた頃と比べてビクビクした様子もなくなり穏やかに過ごしてました」

ぷるちゃんとの生活が始まって、約3年。2016年の8月、さらに運命の出会いがありました。それは、もう一匹の白猫りりーちゃんとの出会いです。

「ツイッターで偶然見かけたのですが、見たときにはもう保健所の保管期限が終わってて・・。でも何故かすごく気になってたんです。そしたら期限延長のツイートが流れてきたのでこれは運命だ!と思い、迷うことなく連絡しました」

Kさんは臆病なぷるちゃんとの相性を心配していましたが、推定2ヶ月でまだ赤ちゃんということもあり「一匹でいるよりも遊び相手になれば」との思いから引き取ることを決めたそうです。

「りりー」という名前の由来は「タイガリリー」という花から取って、Kさんのお子さんが名付けたとか。天真爛漫でものおじしない性格の女の子が新たな家族に加わりました。

「最初はぷるが警戒してましたが、母性本能なのか攻撃することなく、りりーを受け入れました。母猫みたいに遊び方を教えてる感じでした。今は、もうすぐ1歳になるりりーの方からお姉ちゃんにちょっかいを出して仲良く遊んでいます」

そんな2匹が遊んでいる姿はKさんのインスタグラムで目にすることが出来ます。

今ではとても美しく、大人しくて飼いやすい白猫の虜になっているというKさん。もともと白猫にはあまり興味がなかったそうですが、すべては牧場で出会った白猫ぷるちゃんから始まり、それがきっかけで悲しい運命を迎えようとしていた、りりーちゃんを救うことが出来たのかもしれません。

Kさんは言います。「新しく家族を迎え入れようと思っているならペットショップで買う命より、譲渡会や保健所で助けられる命を選んでください」と。

「ぷるもりりーも運命の出会いだと思います。りりーを迎え入れた事で今の状況があり、楽しい時間を共有できています。子供と同じで大事な家族です」

出会いはさまざま。でも、ちょっとした優しさが大きな幸せに繋がることもあります。ぷるちゃんとりりーちゃんは今日もたっぷりの愛情に包まれながら、楽しそうに遊んでいます。

取材・文/太田ポーシャ

@DIME編集部

最終更新:6/16(金) 8:10
@DIME

記事提供社からのご案内(外部サイト)

@DIME

小学館

2017年11月号
9月16日発売

定価600円

RIZAPの真実。
2018年最新手帳 格付けレビュー
スーパー中学生のつくりかた