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新iPad Pro クセになる画面表示、消えたストレス

6/16(金) 20:38配信

日経トレンディネット

 アップルが、iPadの上位シリーズの改良版「10.5インチiPad Pro」を発売した。Webブラウザーや写真のサムネイルを素早くスクロールさせた際の視認性を高めたり、高性能スタイラスペン「Apple Pencil」は遅延を軽減して紙とペンの感覚により近づけるなどの改良を実施。画面表示やペン描画のスムーズさはクセになるほど軽快で、使用時のストレスが消えた。AR(拡張現実)やMR(混合現実)など今後のトレンド機能への対応も万全にし、MacBookシリーズとは異なる方向への進化を見せる。

【関連画像】従来モデルよりもベゼル(額縁)を細くし、本体の肥大化を最小限に抑えつつパネルを10.5型に大型化した

●本体の肥大化を最小限に抑えつつパネルサイズを2割近くも拡大

 10.5インチiPad Proは、2016年3月末に投入した9.7インチiPad Proの後継として登場したモデル。大きく変化したのは、製品名から分かる通りパネルサイズだ。「9.7」から「10.5」への変化なので、拡大は1インチ分にも満たず、数字から判断する限りは大した違いがないように思っていた。だが、パネルの面積は実に20%近くも拡大し、表示は明らかに大きくなった。10.5インチiPad Proをしばらく使ったあとに9.7インチiPad Proを手にすると物足りなさを感じるほどだ。パネルの大型化に合わせて解像度も若干高まっており、9.7インチiPad Proの2048×1536ドットから2224×1668ドットに高精細化されている。

 大型化が図られたにもかかわらず、昨今のスマホやタブレットでトレンドとなっているベゼルの狭額縁化を図ったことで、本体サイズの肥大化を最小限に抑制。携帯性の高さをキープしたのは評価できる。

パネルの120Hz駆動化でWebブラウザーや写真の閲覧が快適に

 パネルはサイズが変わっただけでない。リフレッシュレートが従来の60Hzから120Hzに向上し、1秒間に120回の描画が可能になった。つまり、表示のなめらかさが従来の2倍になったのだ。

 改良の効果が顕著に分かるのが、利用頻度の高いWebブラウザーだ。縦に長い画面をスクロールする際は文字の残像がほとんどなくスーッと流れていき、ある程度素早くスクロールさせても文字を追えるようになった。多くのサムネイルが並ぶ写真アプリやGoogleフォトのアプリでも、多くの写真のなかからお目当てのものを探すのがラクになり、ストレスがなくなった。アプリの起動中にホームボタンを押してホーム画面に戻る際も、アイコンの動きがなめらかになっており、細かい部分もしっかり120Hz化されているのには感心させられる。

 MacBookやiMacなどのパソコンでもリフレッシュレートの120Hz化は図られていないので、現状では10.5インチiPad Proのみのアドバンテージとなる。コンテンツの閲覧が重視されるiPadで、Macよりも先んじて見やすさを向上させた点は評価したい。

 ただ、すべてのアプリの表示がなめらかになるわけではない点は覚えておきたい。例えば、既存のゲームなどのアプリは120Hz駆動には対応していない。10.5インチiPad Proで起動しても、表示は従来のままとなる。

●Apple Pencilの遅延がほとんどなくなり、ストレスを軽減

 なめらかになったのはパネルの表示だけではない。iPad Proシリーズで使えるスタイラスペン「Apple Pencil」の書き味がスムーズで自然になったのだ。ディスプレイのリフレッシュレートが120Hzに高まったうえ、Apple Pencilの遅延を20ミリ秒に短縮したことで、文字などを書いた際に感じる違和感がほとんどなくなったのだ。

 従来の9.7インチiPad Proでは、Apple Pencilを素早く運ぶとわずかに遅れて画面に筆跡が現れるのが分かり、これが違和感やストレスのもととなった。10.5インチiPad Proでは遅延がほとんど感じられなくなり、感覚は紙とペンに大きく近づいた。

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