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世界のコンパクトカーのベンチマーク、VWの新型『ゴルフ』進化の中身を検証

6/17(土) 8:30配信

@DIME

日本導入から約4年。フォルクスワーゲンの屋台骨となるベストセラーカー、世界のコンパクトカーのスタンダードであり続けるゴルフが新型となった。とはいえ、完全な新型ではない。その内容はマイナーチェンジと呼べるものだが、特にこれまでのゴルフ7、ゴルフ7ヴァリアントのユーザーにとって、ただ事ではない新型である。

【写真】世界のコンパクトカーのベンチマーク、VWの新型『ゴルフ』進化の中身を検証

主な変更点はまず、エクステリアのリフレッシュ。前後バンパー形状、その下のメッキモールディング、ホイールデザインが新しく、ヘッドライト、リヤランプにLEDを設定。さらにハッチバックにはアウディのようなウインカーの光りが流れるダイナミックインジケーターをハイラインにOP設定している(なぜ、ヴァリアントにはないのか!)。

インテリアではインパネの基本デザイン、シートに変更はないものの、前期型ユーザーがもっとも気になるであろう、パサートから採用された、画面にナビマップなどを表示できる12.3インチの大型フルデジタルメータークラスター、8.4インチから9.2インチに拡大され、フルフラット&タッチスクリーン式となり、手持ちのスマホを接続することでコネクティビリティ機能が可能になり、ジェスチャーコントロールが行える、走行中にヴォイス操作も可能な“つながる”純正インフォテイメントシステム(ナビ機能を含む)が新採用されている。

新旧型で間違い探しをすれば、助手席前、ドア内張りのトリムにある加飾パネルの柄も違う・・・。

さらにVWオールインセーフティの最新機能をフル装備。自動ブレーキは歩行者検知が可能になり、新たに渋滞時のドライバーのストレスを軽減し、追突防止になる渋滞時追従支援システム「Traffic Assist」を搭載。後方死角検知機能などと合わせ、最先端の先進安全装備をいっそう充実させたことになる。

では、走行性能に関してはどうか?1.2L、1.4Lエンジン、7速DSGのミッション、足回りに変更はない。ならば、走ったら以前のモデルと同じなのか?

ここではハッチバックとヴァリアントのハイラインを試乗したが、そんなはずはなかった。たしかに絶対的動力性能、分厚いエンジントルクによる走りやすさ、クラス最上の乗り心地に変わりはない。がしかし、以前のモデルを試乗会場に持ち込み、同時に走らせた結果、特にDSGの出足のショックのなさ、そこからの変速のスムーズさは、以前のモデルとして最新のDSG制御にアップデートした車両よりもはるかに洗練されていたのである。

タイヤは以前のBS TURANZA ER300からBS TURANZA T001に履き替えられ、ロードノイズが一段と抑えられている印象だった。つまり、静かになった。

試乗は箱根の山道で行ったのだが、急な上り坂でもグイグイ加速するターボによるウルトラスムーズにして豊潤に発揮される25.5kg-mものトルク、荒れた路面でもミシリともしないボディー&足回り剛性、それがもたらすしなやかなフットワーク、カーブでの4輪のタイヤが路面に吸いつくようにトレースするコーナリング性能も、わずかといえ“熟成”として高まった印象である。

また、ハッチバックとヴァリアントの運動性能にほぼ差がないのもゴルフ7の美点。どちらを選んでも、このクラスとして世界最高峰の走りの質感、操縦安定性に満足できるはずである。

そう、新型はデジタルメーターやスマートフォンと連携できるコネクティビリティ機能を持ったインフォティメントシステム、ジェスチャーコントロールでブラインド操作できる機能面の向上、最新の先進安全装備の充実度といった、見た目の進化にとどまらない新型である。もちろん走行性能部分は以前のモデルのオーナーのみぞ分かる進化なのだが。

ところで、新しいインフォティメントシステムの注目点として挙げられるのが、同乗者がアプリケーションをインストールしたスマホから(たとえ後席からでも)、ナビなどの機能をコントロールできる新しさだ。運転手は運転に集中し、目的地設定などを同乗者にまかせられるという便利機能は、なるほどありがたい。

さらに新型ゴルフの決定的な魅力!?が価格。ハイラインを例にすれば、ハッチバックは以前の328.9万円から325.9万円に。ヴァリアントは342.9万円から339.9万円となっている。ただし、デジタルメータークラスター、高価になった新インフォティメントシステムはOPだから、主に充実した先進安全装備分がお得と考えるのが正しいとはいえ、実に良心的な価格設定の新型ではないか。

このタイミングでゴルフを購入しようと思っているなら、間違いなく絶好のタイミングと言っていい。

では、以前のモデルのユーザーが買い換える必然性はあるのか?実はこの私、2014年型ゴルフヴァリアント ハイラインのユーザーだが、インフォティメントシステム、デジタルメータークラスターの先進性、実用性に惹かれつつも、清水の舞台からは飛び降りない。

理由は満足しきっている走りの質、動力性能、乗り心地において、大きな違いがないからだ。買い換えるとしたら、もはや未来のベーシックカーとなっているはずのゴルフ8を待つことになるだろう。ゴルフ7は初期型でも完成度は文句なしのレベルにあるからとも言える。フォルクスワーゲンはその長いモデルライフを乗り切っても、たとえ10年乗っても満足し続けられるクルマではないか。ゴルフIIに4年、ゴルフ7ヴァリアントに3年乗り続けている(あと数年は乗る予定)ボクが言うのだから、あながち間違いじゃないだろう。

文/青山尚暉

@DIME編集部

最終更新:6/17(土) 8:30
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