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“共謀罪”関連法案を成立させてしまった方々の責任 --- 早川 忠孝

6/17(土) 7:14配信

アゴラ

委員会での審議を途中で投げ出してのこの本会議採決の強行は、自民党の大失敗

参議院の皆さんは当分自分の選挙がないと思って、こういう乱暴なことをやってしまうのだろうが、私はこれが自民党にとっての大きな躓きの素になるような気がしている。

いつ解散総選挙になるか分からない、常在戦場の衆議院議員の方々ならもっと世論を恐れたはずなのだが、昨年選挙を終えたばかりの参議院議員の方々、2年間は選挙がない残りの参議院議員の方々は、まずは目先のことばかり考えて、衆議院議員一人一人のことにはそう関心がなさそうである。

熟議の参議院、再考の府の参議院にはあるまじき暴挙をしてしまったなあ、と言わざるを得ない。

政府や自民党は、テロ等準備罪を創設する法案だと繰り返して説明しているが、国際的組織犯罪防止条約締結のための国内法の整備が本当の立法事実だということは、国会の審議で明らかになっている。

国際的組織犯罪防止条約締結のための条件として共謀罪か参加罪を創設しなければならないという要請に基づいて、我が国は参加罪ではなく共謀罪を創設することを選択したのだから、今回の「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等の一部を改正する法律案(いわゆる組織犯罪処罰法の改正法)」は、どこから見ても共謀罪関連法案だと言わざるを得なかったのだが、政府や自民党は最後まで「テロ等準備罪」で押し切ってしまった。

嘘も100回言えば本当らしく聞こえるようになる、ということを地で行ったようなものである。
ちょっとまやかしが過ぎませんか、と何度か声を上げたのだが、自民党の良識ある国会議員、特に参議院議員の方々の心に届かなかったようである。

残念と言わざるを得ない。

確かに国会を開けておくと、次々と答弁に困るような事態が現出して安倍内閣が窮地に追い込まれてしまう、うっかりすると公明党までそれに巻き込まれてしまう、と思って、何が何でも通常国会を閉じてしまうためにこういう異例な措置、私から言わせればトンデモナイ暴挙に出たのだが、私はこれが自民党にとって大きな禍根を残すことになるのではないかと心配している。

致命傷になるかどうかまでは分からないが、この傷は途轍もなく大きい。
トンデモナイところ、トンデモナイタイミングで大失敗しましたね、と申し上げておく。

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最終更新:6/17(土) 7:14
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